町が闇バイト対策 相談窓口にシェルター、守れ若者 群馬・大泉
群馬県大泉町は、首都圏を中心に相次ぐ強盗など犯罪行為の人手を募る「闇バイト」から若者を守る取り組みを始めた。消費生活センター(町民相談室)に専用の相談窓口を開設。犯罪組織から相談者や家族を一時的に保護するシェルターを確保する。闇バイトについては警察庁が中心になって啓発活動をしており、自治体が独自の対策に乗り出すのは珍しい。 【写真で見る】相次ぐ凶悪強盗、防犯のポイントは? 闇バイトとは知らずに個人情報を送ってしまい、犯罪組織から脅されるケースを考慮した。窓口では熟練した職員が相談に応じ、必要なら町の顧問弁護士や大泉署とも連携して相談者らの身の安全を守り、犯罪への加担を防ぐ。 町は10月、町内にある県立大泉高校と県立西邑楽高校の生徒らに「『闇バイト』はバイトではなく犯罪です」などと注意を呼びかけるチラシを配布。町のホームページにも掲載した。 町によると、闇バイトとみられる町内に住む20代の男性容疑者が、千葉県内の貴金属店などに押し入ろうとして強盗予備の容疑で逮捕された事件があったという。村山俊明町長は「若い人が意図せず犯罪に巻き込まれ、人生を棒に振らないようにするのも町の仕事だ」と話した。【湯浅聖一】