今年初のクルーズ船「リビエラ」寄港 乗客1000人が奄美観光楽しむ
鹿児島県奄美大島の名瀬港観光船バース(奄美市)に13日、クルーズ船「リビエラ」(6万6172トン、マーシャル諸島船籍)が初寄港した。今年に入ってからの同港へのクルーズ船寄港は初めて。欧米やアジアの乗客約1100人が島内観光を楽しんだ。 アメリカに本社を置くオーシャニアクルーズの所有船。乗組員は約800人。今回は72日間の旅程でインドのムンバイを出発後、シンガポールや台湾、韓国などを経て沖縄や京都を巡り東京を目指す。乗客はアメリカを中心にカナダやオーストラリア、イギリス、マレーシアなど。 午前10時に入港。歓迎セレモニーでは奄美市の安田壮平市長が「ぜひ島の人たちと交流し、思い出を持ち帰って」と英語であいさつし、乗客や乗組員を出迎えた。
名瀬港に設けられた観光案内所と特産品販売ブースには次々と乗客が訪れ、市職員や通訳ボランティアのスタッフらが対応。港からは名瀬市街地向けのシャトルバス4台も運行した。一部の乗客はオプショナルツアーに参加し、バス9台で島内の観光地を巡った。 米ワシントン州から妻と訪れたトム・イングルスさん(74)は「人々がとても親切だった。日本というより南国のような印象。穏やかな島でリラックスできた」と笑顔。 若い頃に大学でファッションを学んだという米ハワイ州のクリス・アリタさん(73)は「大島紬を製造する工程を見学した。とても緻密で美しく、多くの時間と努力によってできていると知り興味深かった」と話した。 奄美市紬観光課によると、名瀬港観光船バースでは2023年度に計19回のクルーズ船寄港を予定しており、今回は16回目。18日には、昨年10月に寄港した過去最大のクルーズ船「ノルウェージャン・ジュエル」(9万3502トン)が再寄港する。