映画化「ルックバック」作者・藤本タツキさんの原点、恩師が語る青春…才能つぶさず「控えめな言葉にしておいてよかった」
発想力やストーリー展開のほか、集中力も飛び抜けていた。CG映像作品では、多くの素材を集めて編集し、毎秒30コマを2分半分作らなければならない。「細かい作業にも黙々と取り組んでいた」という。
ただ、マンガ家になったと知ったのは、もともと好きだったマンガ「ファイアパンチ」のポスターが仁賀保高に貼ってあるのを見てからだ。高校の教員から「その作者が藤本君だよ」と教えてもらい、驚くとともに「ああ、今思えば確かにそうかも」と納得もした。3DCGを経験しているマンガ家は多くはないとみられ、「3DCG制作で培われたカメラワークや空間把握能力がマンガに生かされていればうれしい」と語る。
「チェンソーマン」はもちろん、「ルックバック」のファンともいい、「この年齢で自伝的な作品が映画化されるところまで行ってしまったか」と感慨深げに語る。映画は複数回見に行くつもりという。