ポルシェ「718ケイマンGT4 RS」をさらに過激にチューニング! 「フリードリッヒ・パフォーマンス」があえて挑戦した理由とは
完成されたGT4 RSをさらなる高みへ
ドイツのレーシング・コンストラクターであるフリードリッヒ・パフォーマンスから、ポルシェ「718ケイマンGT4 RS」をベースとしたニューモデルが登場しました。最新モデルはエアロダイナミクスの向上にくわえ、より魅力的なエクステリア、洗練されたエキゾーストノートを手に入れています。 【画像】フリードリッヒ・パフォーマンスの最新作! ポルシェ「718ケイマンGT4 RS」を見る(13枚)
レースの世界のスペシャリストがさらなる高性能を追求
ドイツのレーシング・コンストラクター、フリードリッヒ・モータースポーツの一部門として、スーパースポーツや高級車のチューニングに特化したビジネスを展開しているフリードリッヒ・パフォーマンス。同社はドイツ・バイエルン州のリヒテンフェルスに本社を構え、1992年にディルク・フリードリッヒによって設立されてから30年以上、スポーツ・エキゾーストシステムやカーボン・コンポーネントの生産を続けてきたスペシャリストだ。現在では2つの生産拠点に34名の従業員を擁している。 そのフリードリッヒ・パフォーマンスからの最新作は、ポルシェのカスタマー、そしてファンの間でも高い人気を誇る、718ケイマンGT4 RSをベースとしたモデルだ。そのネーミングからも想像できるように、このGT4 RSはポルシェの工場から出荷された段階で、すでにレーストラックでのドライビングのために十分なパフォーマンスを与えられている。フリードリッヒ・パフォーマンスが、あえてそれをさらなるチューニングの素材に選択したのにはカスタマーを通じて、自らの存在をさらに広く世界にアピールする狙いがあったことは想像に難くない。
性能と美しさが両立したエアロ
フリードリッヒ・パフォーマンスがまず着目したのは、そのエアロダイナミクスをさらに向上させることと同時に、よりスポーツカーとしての魅力を高めたエクステリアを実現することだった。同社のデザイナーとモデル製作者は、そのために独自のCFRP製エアロパーツを開発し、これらのパーツをすべて社内の生産設備でオートクレーブ製法によって生産した。その生産工程はきわめて複雑なものだが、それにより最大限の強度と軽量構造という最適な組み合わせが保証されるのだから、異論は社内の誰からも唱えられることはなかった。 ちなみにすべての露出したカーボン・コンポーネントは、高光沢のクリア・コートで仕上げられ、それはレーシングスタイルを彷彿させるインパクトを持つ。もちろんカスタマーのリクエストによっては、好みのカラーにペイントすることも可能だ。 フロントセクションをさらにアグレッシブに見せ、フロントアクスルのダウンフォースをさらに増大させるため、フロントバンパースポイラーはより大型化され、左右のエアインテークもより吸気効率の高いデザインに改められた。さらにその両サイドに目を向ければ、各々2つでワンセットのカナードが装着されている。 そのほかにもフロントまわりではエアロダイナミクスを改善するためのさまざまなテクニックが展開されており、それはフロントとリアのホイールアーチの間に最適なエアの流れを生み出すロッカーパネルや、クオーターパネルのエアインテーク、そして最大の見どころともいえるグースネックに取り付けられた可変式リアウイングへと連続していく。