門倉有希さんは仕事延期するほどの野球愛 甲子園〝出場〟&紅白出場も達成
歌手の門倉有希さんが6日に乳がんのため死去したことが7日、明らかになった。50歳だった。所属事務所がこの日、発表した。 門倉さんは大の野球好きだった。 地元福島県の学校法人石川高時代、野球部のマネジャーを務めた。門倉さんが1年時に野球部が甲子園に出場。当時女子マネジャーのベンチ入りは認められておらず、門倉さんはアルプススタンドで応援した。 歌手としては1996年の「第47回NHK紅白歌合戦」で紅白初出場。甲子園〝出場〟と紅白出場をともに達成した珍しい歌手でもあった。 野球への愛はハンパなく、仕事を延期したほどだった。 日本代表侍ジャパンが2連覇を達成した2009年の第2回WBC。当時の事務所関係者によると、門倉さんは侍ジャパンの熱戦を食い入るように観戦した。 準決勝米国戦では5回を終わって侍ジャパンが6―2とリード。優位に進めていた。 それでも門倉さんは「最後まで見たいです」と譲らない。ケータイのワンセグ画面から離れなかった。侍ジャパンが9―4で快勝したのを見届け、「よし、勝ったぞ!」と仕事に取りかかった。 迎えた韓国との決勝は、日本時間午前10時開始だった。門倉さんはちょうど同じ時間帯にイベントのリハーサルを控えていた。 「お願いです。どうしても見たい」 事務所関係者はイベント側に頼み込み、イベントのリハーサルを後日に延期してもらった。 事務所関係者によれば、野球の試合を観戦したくて仕事を延期したのはこれが初だったという。 当時好きな選手は、侍ジャパンのメンバーでもあった田中将大投手(楽天)。気迫あふれるピッチングに惹かれたという。
東スポWEB