争奪戦で逃した魚は大き過ぎた…敵地ボストンの記者が登板後のカブス今永昇太を取り囲む
◆米大リーグ レッドソックス1―7カブス(26日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク) 【動画あり】今永昇太、無双の力投で4連勝!MLBも「ファンタスティック」 カブスの今永昇太投手が、26日(日本時間27日)、敵地でのレッドソックス戦に先発し、6回1/3を投げて、ソロ本塁打を含む4被安打1失点で、今季4勝目を挙げた。試合後の囲み取材では、敵軍のボストンの記者が3人、今永を取り囲んだ。ただでさえ手薄な先発陣に故障者が続出したレ軍にとって、昨オフの争奪戦で、逃した魚は大きすぎた。 試合後は両軍の監督と先発投手がほぼ同時に取材に対応する。レ軍側の会見を捨てて、カブス側に来た3人のボストン記者が狙ったのは、ポスティング制度でメジャー移籍を目指した昨オフの争奪戦で、ファイナリストまで残りながら、獲得に失敗した新人左腕、今永だ。試合前にはコーラ監督が、1月の交渉期間中にオンライン会見で話したことを明かし、「皆、山本のことを話題にしているが、あの男も好投手だ」と語った。地元メディアでは、カブスが4年契約を提示したのに対し、レッドソックスは年俸では上回りながら2年契約だったとも報じられた。今永獲得に失敗後、FAで獲得したジオリトは右肘じん帯再建手術に踏み切り、ベロ、ピベッタと先発の主軸が負傷者リスト入りしている背景もあり、地元ファンの喪失感もここに来て倍増している。 ボストンの記者は矢継ぎ早に質問を重ねた。コーラ監督とのズーム面談で何を話したのか? 最終的にカブスを選んだ理由は? 今永は言葉を選びつつ、丁寧に答えた。 「(コーラ監督には)僕が投げるボールは、すごくユニークで、米国で力を発揮してもらいたいと言ってもらえました。もちろん、レッドソックスも伝統がある素晴らしいチームです。比べたわけではないんですけど、なんとなく周りの人の意見と自分の意見を擦り合わせた結果、カブスとの縁を頂いてうれしく思っています」 未練があふれんばかりの最後の質問は「ここが本拠地になったかもしれないとかは、考えるか?」。今永はちょっぴり困った顔で「今現在、僕はカブスに所属していますので。そうじゃない未来に対しては、あんまり想像できないので、ちょっと難しい質問ですね」と答えた。
報知新聞社