銀シャリ橋本、M-1は「接戦優勝で本当によかった」 今「時代に迎合するのはやめる」境地に至った理由
無理に時代に迎合しても、嫌々やっていることは外にバレると思います。だからもう、時代に合わそうとするのはもうやめようと。僕らの単独ライブを観に来てくれている人も、その空気感をわかってくれているので。 ――逆に、こういう芸人でありたい、みたいな像はありますか? なんか、裏側・カラクリをしゃべらない、何か聞かれても真面目に答えない、つねにふさけてる、みたいな、昭和っぽい芸人さんがかっこいいなと。この古くさい価値観が鰻さんと一致してるので、もう幸せです。
誤解を恐れずにいうと、他人が裏側をしゃべっていたり、分析したりするのを見るのは好きなんですよ。エンタメとして面白いですよね。でも自分がやるのは恥ずかしいというか。世間様には「何組かくらいそういう芸人がおってもええんちゃう?」と思ってもらえればうれしいです。 ■配信サービスの普及は「革命」だった ――コロナ禍などを経て、仕事の仕方が変わった部分はありますか? 自分たちの仕事の話ではないですが、コロナ禍に入って配信サービスが増えたことで、他人の単独ライブを遠隔で見られるようになったのは自分の中で革命でした。
今までは自分のスケジュールが空いてるか、チケット取れるか、先輩のライブだったらご挨拶にも行かないとダメでした。それが今なら、お金さえ払えば家でお酒飲みながら寝転がって観れます。挨拶行かなくていい、終わってから打ち上げに誘われる可能性もない、あんまりやった場合感想も言わなくていい(笑)。1日で複数ライブのハシゴもできます。 銀シャリのライブはまだ配信を解禁してないんですけど、来年は結成20周年の節目でもあるので、”古くさい”とはいえそこはもうちょっと寛容になってみようかなと思っています。
できるだけ生で観てほしいなという気持ちはあります。でも自分も配信サービスの恩恵を受けてますから、全国いろんな場所で直接観ていただける回数は増やしつつも、考え方をアップデートもしていきたいなと。 ――20代など、今の若手芸人に対して思うことはありますか? 今の若い人のほうがたぶん、純粋に、自分の情熱や気持ちに忠実に仕事をできているんじゃないかと。それは幸せなことだと思います。きっと、昔の価値観でオファーしても断る若手はそれなりにいるんじゃないでしょうか。「テレビは結構です、やりたいことじゃないんで」みたいな。