首相、国際秩序維持へ「責任」 米上下両院で堅固な同盟誓う
【ワシントン共同=中久木宏司】岸田文雄首相は11日午前、米連邦議会の上下両院合同会議で演説した。中国やロシアの軍事動向などで国際秩序が新たな挑戦に直面しているとし、日米両国が世界の平和と繁栄に「責任を担っている」と強調。日本は「堅固な同盟と不朽の友好を誓う」と明言した。被爆地・広島選出の首相として「核兵器のない世界」実現に向けた自身の取り組みに言及した。ただ具体的な協力の呼びかけはしなかった。 外国首脳による同会議での演説は特別な機会に催される。日本の首相では15年の安倍晋三元首相に続き2例目。岸田首相は「未来に向けて~われわれのグローバル・パートナーシップ」と題し、英語で行った。 首相は演説で、中国の対外的な姿勢や軍事動向が「国際社会全体の平和と安定にとってこれまでにない最大の戦略的な挑戦をもたらしている」と主張。北朝鮮によるロシアへの弾道ミサイル輸出に関し「ウクライナの苦しみを増大させている」と指摘した。