S&P500種は2025年末までに6500に-ゴールドマンのコスティン氏予想
(ブルームバーグ): 米経済の拡大と企業収益成長が続く中、S&P500種株価指数は来年末まで上昇が続くと、ゴールドマン・サックス・グループのチーフ米株ストラテジスト、デービッド・コスティン氏が予想した。
同氏は来年末のS&P500種の目標値を6500に引き上げた。これは現水準から約10%の上昇になる。以前は12カ月後のS&P500種の目標を6300としていた。新目標はモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏の予測と同じ。
ウォール街きっての弱気派ウィルソン氏、S&P500種の目標6500に
コスティン氏は18日のリポートで「当社の基本的なマクロ経済見通しでは、経済と収益は成長を続け、債券利回りは現在の水準を維持する」と予想した。
人工知能(AI)ブームによるエヌビディアなどの株価急上昇や米経済の堅調持続で、S&P500種は年初来24%上昇している。現在はドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利を受けて11月11日に達した過去最高値に近い。
10月中旬の時点で、ストラテジストによる25年末のS&P500種の予想中央値は6000ドルだった。
コスティン氏によれば、米国株へのイベントリスクは上昇局面でも下落局面でも高い。「より友好的な」財政政策やよりハト派的な米連邦準備制度理事会(FRB)は株式相場をさらに押し上げる可能性があるが、トランプ次期米大統領が提案している関税や米国債利回りの上昇は株価への圧力となる可能性があると同氏は分析した。
トランプ氏が提案する関税と国内製造業への法人税率を15%とする案の影響は、ゴールドマンの1株利益予測において互いをほぼ打ち消し合うという。
「投資家はボラティリティーが低い時期を活用し、オプションを通じて株式の上昇を捉えたり、下落をヘッジしたりすべきだ」とコスティン氏は書いている。
また、「マグニフィセント7」のテクノロジー株は引き続きS&P500種の他の構成銘柄をアウトパフォームするものの、その差は7年で最小になるだろうと予想した。