日本ハムに敗れ、ベンチでぼうぜんとする（左から）松本裕、大山、岩井、杉山、ヘルナンデス（撮影・穴井友梨）

　◆ソフトバンク5―8日本ハム（4日、みずほペイペイドーム） 　白星目前で状況が一変した。9回2死二塁。ソフトバンクの6番手で登板したルーキーの岩井俊介が水谷舜に左前適時打を浴びて勝ち越しを許した。この回一挙6失点。残り23試合とシーズン最終盤を迎える中での痛恨の逆転負けだ。小久保裕紀監督も「ちょっと戦い方を変えないかんかなというところ」と険しい表情を見せた。 ■緊急降板の守護神がベンチで…【写真】 　9回開始時点では3点のリード。マウンドには守護神の松本裕樹が上がっていた。しかしこの日は直球に力がなく、球速はほぼ140キロ台前半と明らかに不調だった。先頭の松本剛に四球を与えたところで、ベンチは急きょ交代を決断。試合後、指揮官は「ブルペンであんまり良くなかったので」と緊急降板の理由を説明した。 　松本裕は、腰の治療のため渡米したオスナに代わって今季途中からストッパーを務めてきた。ここまで14セーブをマークするなど、首脳陣も厚い信頼を寄せてきた。試合後、倉野信次投手コーチは、右肩痛のため松本裕の出場選手登録を抹消する予定であると説明した。救援陣ではオスナだけでなく、勝ちパターンを務めてきた藤井も離脱しており、松本裕まで離脱となれば4年ぶりのリーグ制覇に向けては大きな痛手となる。 　2位日本ハムに2カード連続で負け越しとなり、ゲーム差も9に縮まった。優勝へのマジックも2日連続の足踏みで15のまま。それでも小久保監督は「幸いにもここまで貯金があった。切羽詰まっていたら浮足立つ敗戦になるでしょうけど」と冷静さを強調した。V奪還に向け、目の前の一戦に集中していく。（鬼塚淳乃介） 【#OTTOホークス情報】