リング上のアクシデントで緊急搬送 5日で50万円超の入院生活は「めちゃくちゃ太っちゃって」
緊急搬送の状況を自ら振り返る
21日、後楽園ホールでの大会で、“悪魔”中島安里紗が復活を果たす。思えばリング上で起こったアクシデントにより緊急搬送→初の入院生活を余儀なくされたのが1月11日だったが、あれから4か月。今回は復帰を目前にした心境と、緊急搬送された際の状況を語ってもらった。(取材・文=“Show”大谷泰顕) 【動画】まさかの救急搬送…中島安里紗がSareeeとタッグを組んだ実際の試合映像 「この一戦というのは自分も18年間プロレスをやってきた中で、一番と言ったらあれなんですけど、今までとはまた違った“覚悟”を持って上がるリングになると思います」 令和女子プロレス界において“悪魔”の異名を持つ中島安里紗が4カ月ぶりの復帰戦を間近に控えた今、「覚悟」という言葉を用いて、自分の復帰にかける思いを口にした。 年明けからまもない1月11日、SEAdLINNNG新木場1stリング大会でそれは起こった。 “太陽神”Sareeeと“神”&“悪魔”コンビを組んでのタッグマッチ。対戦相手は夏すみれ、高瀬みゆきだったが、中島がコーナーでロープにはがい絞め状態になったところを、対戦相手の高瀬が後ろからスリーパーホールド(裸絞め)にとらえる。高瀬の腕とロープで四方から首を絞められた格好になった中島は、そのままその場にしゃがみ込んだ。 緊迫の状況を中島が振り返る。 「試合中に記憶が飛ぶことは結構あるっちゃあるんです。でも、いつも記憶をなくした時は、その後に(リング上で記憶が)戻ると、ヤバいどうしよう!? みたいに焦るんですよ、めちゃくちゃ。だけどその時はそういうのもまったくなくて。『あー、やっちゃたな……』みたいな。カラダは動かないけど、すごいのんびりしてるみたいな感じ……。どこかを動かそうと思った数秒後に動かせる、くらいな感じでしたね」 その後、中島は戦闘不能状態に陥り、リング下で倒れたまま。半ば朦朧(もうろう)としながらも「Sareee、頑張れ!」といった心の声を叫んでいたという。 結果的に試合はSareeeが夏を仕留めたが、試合終了のゴングを聞いても中島は倒れたまま動けず、結局、救急車で緊急搬送される事態に至った。 当日の夜遅く、SEAdLINNNGから発表された説明によると、「軽微な頚椎損傷」。その後の診断によると、「あそこで何が起こったというよりも、元々ヘルニアがあって、それが思ったより進行していた」(中島)とのこと。 ともあれ、大事を取って中島はそのまま人生初の入院生活を送ることになるが、そこからは“悪魔”と呼ばれた中島ならではの驚異的な回復力を発揮する。 「入院生活は快適でした、めちゃくちゃ(うれしそうに)。たまたま救急で運ばれた場所が個室しかない病院だったので、転院するのも大変だったからってそのままそこに入院したんですけど、翌日くらいから、手の動きとかも戻ってきて。普通に動けるようになっていたので、もう2日後くらいから、この人なんで入院してるんだろう? みたいな。お医者さんもそんな雰囲気で、普通にホテル住まいみたいな感じでした。景色はいいし、夜景は綺麗だし……はい、ゆっくりさせてもらいました」(中島)