収蔵作品も織り交ぜ 三瀬さん(芸工大教授)絵画展あす開幕、山形美術館
東北芸術工科大教授で日本画家の三瀬夏之介さんの個展「ゆらぐ絵画」が11月1日、山形市の山形美術館で開幕する。三瀬さんは本県や東北の風土、伝承をモチーフとし、どんちょうのように作品を空間につり下げるなど一般的な絵画の枠を超えた表現に挑戦している。本展では同館収蔵の作品も織り交ぜた空間構成で紹介する。 展示は三つのゾーンで構成する。コラボレーションゾーンでは、津波や原発事故など東日本大震災で生じた「東北の断絶」や「祈り」を込めたモノクロ調の大作をはじめに、千歳山や富士山から着想を得た作品と同館が所蔵する県内作家の風景画などを合わせ、風土や歴史を体感できる。三瀬さんは「山形に来て15年の節目。現代の作品と美術館のコレクションを時空を超えて呼応し合うように組み合わせ、物語のように仕立てた」と話す。 会期は17日まで。主催は山形美術館、山形新聞、山形放送。問い合わせは山形美術館023(622)3090。