まだ9%……2次避難をためらう被災者「ここに育ったから」「迷惑かける」 納得できる避難へ…DMAT医師「“その先”の情報提供を」
■移動先で活動的・意欲的に暮らすには
有働キャスター 「先のことが心配だと、2次避難した先でも、気が気でないという状態が続いてしまいますね」 小栗委員長 「納得できないまま2次避難先に行けば心身に悪影響を及ぼすリスクがあると、高齢者介護が専門の高野龍昭・東洋大学福祉社会デザイン学部教授は言います」 「そのリスクをどう減らすか。持ち出せる物が残っていて可能であれば、という前提ですが、2次避難先で昔のアルバムを見る、普段の食器を使う、誰かと一緒に運動や会話をすることが大切だとしています」 「日頃使っている身近にあった物を使う、人とのつながりを持つことで、移動先でも活動的・意欲的に暮らすことができるということです」
■辻さんに聞く…被災者に伝えたい思い
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー) 「もちろん人それぞれ事情も違いますし、過去の思い出や日常を失ってしまった寂しさはご本人にしか分からないことです。だからこそ簡単に『2次避難を』とは、なかなか言いにくいところはありますよね」 「ただ、少なくともこれから先の未来については『皆さんに思いを寄せている人が全国にいるので、新しい場所でも味方はたくさんいるよ』ということも、お伝えできたらいいなと思います」 有働キャスター 「今すぐでなかったとしても、『2次避難やっぱりしたいかな』『迷っている』という方がいましたら、専用の電話相談窓口も開設されているので、ぜひ相談してみてください。電話番号は0120-266-755で、午前9時~午後6時、土日祝日も対応しています」 (1月17日『news zero』より)