ハイライトシーンでは“観客参加型のライブ演出”も

　また、作中での盛り上がるシーンでは「光る！フレンドリング」をペンライトのように振りかざすというライブのように楽しめる演出もあり、親子連れにとっては嬉しいだろうなと思いながら見ていた。前作『映画プリキュアオールスターズF』は、今回よりもやや難しい設定になっていたようで、女児向けの作品としては今作のようなシンプルに楽しめるくらいがちょうどいいのかもしれない。 　今回は『ひろがるスカイ！プリキュア』『魔法つかいプリキュア！』からもキャラクターが出演しているのだが、プリキュア初心者からすると、3作品のクロスオーバーという点は正直盛り上がることはできなかった。これに関しては『プリキュア』シリーズを長年観てきたファン向けのネタといったところだろう。 　大人も子ども楽しめるとは聞いてはいたものの、正直疑っていたところがあった。だが、蓋を開けてみると、老若男女に刺さるテーマ性で十分に楽しいと思わせてくれたのは嬉しい誤算だ。もしこうした形で依頼がこなければ、きっと『プリキュア』の魅力を知らずにこの先も生きていたことだろう。もし『プリキュア』が気になっているけど、勇気が出ない成人男性がいるのであれば、勇気を振り絞ってぜひ観てみてほしい。『プリキュア』は老若男女問わず、受け入れてくれるはずだ。