能登にウィーン・フィルの音色 空港仮設飲食店街で演奏会
能登空港に整備された仮設飲食店街「NOTOMORI(のともり)」で18日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の特別演奏会が開かれた。空港利用者や地元住民ら124人が世界最高峰の演奏を楽しみ、地震や豪雨からの復興へ思いを新たにした。 同楽団の楽団長を務めるバイオリン奏者ダニエル・フロシャウアー氏、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席ヴィオラ奏者ベンジャミン・ベック氏ら7人が、ベートーベンの七重奏曲全6楽章を演奏した。会場を訪れた輪島市町野町粟蔵の元井千津子さん(73)は「心が沈んだ日々が続いていたが、頑張ろうと思えるようになった」と涙を浮かべた。 一行は珠洲市のラポルトすずで、飯田高と同市の4中学校の生徒にも演奏を披露し、飯田高と緑丘中の吹奏楽部員と交流した。ウィーンフィル&サントリー音楽復興基金が企画した。