フィンテック大手Revolut、ステーブルコインの発行を計画か
ロンドンに拠点を置き、暗号資産(仮想通貨)取引を提供するフィンテック企業Revolut(レボリュート)が、独自のステーブルコインを発行する予定だと、この計画について聞いた4人の人物によって明らかになった。 Revolutは7月に英国の銀行免許を取得し、今年初めに450億ドル(約6兆4350億円、1ドル143円換算)の評価を受けた。これらの人物のうち2人によると、同社のステーブルコインの開発はかなり進んでいるという。 ステーブルコインの計画について尋ねられたRevolutの広報担当者は、同社は暗号資産の提供を拡大することを望んでおり、暗号資産コミュニティ全体のセーフハーバーとなるためにコンプライアンス第一のアプローチを取ると述べた。 「暗号資産は国境のない銀行取引という当社の信念の大きな部分を占めており、当社には、最も安全かつ利用しやすい暗号資産サービスプロバイダーになるという明確な使命がある」と広報担当者はメールで述べた。 時価総額約1190億ドル(約17兆170億円)のテザー社(Tether)のテザー(USDT)が支配し非常に利益のあがるステーブルコイン分野では、新規参入者が増えている。サークル(Circle)のUSDコイン(USDC)は、USDTの3分の1の規模で2位につけている。決済サービスのペイパル(PayPal)は昨年ステーブルコインの発行を開始し、ブロックチェーン企業のリップル(Ripple)は数週間以内に参入することを目指し、ビットゴー(BitGo)は今週初めにシンガポールで開催されたカンファレンス「Token2049」で導入計画を発表した。 ステーブルコインの価値は現実資産(RWA)にペッグ(固定)され、企業はその価値を支えるために政府が発行する債券を購入することが多い。その結果、企業には利払いの安定した流れがもたらされ、高利益になる。テザー社は、上半期の利益が52億ドル(約7440億円)と発表した。 この傾向は、「暗号資産市場規制法(MiCA)の枠組み」という形で欧州から出された暗号資産に関する初期の指針によっても、ある程度推進されている可能性がある。 Revolutは数年前から同社アプリ内で暗号資産の売買をできるようにしており、5月には経験豊富なトレーダー向けに独立した暗号資産取引所を開設した。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:A. Aleksandravicius/Shutterstock|原文:Fintech Giant Revolut Said to Be Planning Stablecoin
CoinDesk Japan 編集部