〈アルファ ロメオ〉の高性能モデル“クアドリフォリオ”の魅力を徹底解剖!
“クアドリフォリオ”とは、〈アルファ ロメオ〉の高性能モデルに与えられた特別な称号。ステルヴィオとジュリア、ふたつの“クアドリフォリオ”が日本にも上陸しているが、今回は特別版としてボリューム増で、“クアドリフォリオ”の魅力を探っていく!
自動車ブランドにはそれぞれ高性能モデルを表した名称がある。〈メルセデス・ベンツ〉ならAMG、〈BMW〉ならMシリーズといったように。〈レクサス〉にもFシリーズがある。 それを〈アルファ ロメオ〉にあてはめると“クアドリフォリオ”となる。現行モデルでいえば、ジュリアとステルヴィオのトップエンドにラインナップされるモデルだ。あえて“現行モデル”と書いたのはその歴史が古いから。足跡を紐解けば1923年まで遡る。日本では大正時代の出来事だ。 当時のモデルに描かれていた図柄が“クアドリフォリオ”、日本語でいうところの四葉のクローバーである。その頃の〈アルファ ロメオ〉はレースで活躍するハイパフォーマンスカーブランドであり、実際タルガ・フローリオやグランプリレースで輝かしい成績を収めていた。そのボディに四葉のクローバーを描いたのだが、理由はもちろん縁起担ぎ。日本同様、四葉のクローバーが幸運を運ぶのはヨーロッパでも変わらない。 でもってレーシングカーに描かれたそれがいつしかハイパフォーマンスカーのイメージを持ち、今日のポジションとなった。可愛らしい四葉のクローバーが最もパワフルなモデルの名称に使われるのはそんな理由だ。本来真逆のような存在がひとつになったのだから面白い。きっとそこにはイタリア人的ユーモアもあるのだろう。 そんな目線で見ると、ここで取り上げるふたつのモデルも少しお茶目なように思える。もちろん見かけはクールでエンジンもとんでもないパワーを発揮するが、クルマ好きの大人から少年の心を引き出す魔力を感じるからだ。それが"クアドリフォリオ"のなせる業。四葉のクローバーという言葉の向こうにとてつもない魅力的な世界が広がっている。