非常に強い台風10号は、27日午前9時現在、鹿児島県奄美市の東約130㌔の位置にあり、ゆっくりとした速さで西北西に進んでいる。今後は徐々に北寄りに進路を変え、県内には30日ごろに最接近する見込み。下関地方気象台では、暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に厳重に注意するように呼び掛けている。 　 　9時現在の中心気圧は950 ヘクト パスカル 、中心付近の最大瞬間風速は60㍍。中心から半径95㌔以内が風速25㍍以上の暴風域となっている。今後はさらに勢力が強まり、28日午前9時には中心気圧は935 ヘクト パスカル 、中心付近の最大瞬間風速は70㍍まで発達する見込み。 　 　県内には、29～30日にかけて台風本体やその周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になるため、雷を伴った非常に激しい雨が降る恐れがある。 　 　予想される降水量は多い所で、28日午前6時からの24時間で80㍉、29日午前6時からの24時間で200㍉。台風の動きが遅いため、総雨量はさらに多くなる見込み。 　 　予想される最大風速は、28日は日本海側と瀬戸内側が12㍍、陸上が10㍍で、29日は日本海側が20㍍、瀬戸内側が25㍍、陸上が18㍍。その後さらに強まる可能性もある。波の高さは、28日が日本海側が2・5㍍、瀬戸内側が1・5㍍、29日は日本海側が5㍍、瀬戸内側が4㍍でうねりを伴う。 　 　この台風の影響で、JR西日本は、28日午後以降、県内全線で計画運休の可能性があるとしている。