グーグルのAIスペシャリストが送る、これからAI分野に挑戦したい人へのアドバイス(海外)
AI(人工知能)関連の仕事は人気だが、そうしたスキルを持つ人材の競争は激しい。 グーグルのAIスペシャリストとして働くYann AïtBachirさんは、技術的スキルの基礎をしっかりと築くことが大切だと話している。 また、大企業で専門分野に特化する前に、小さめの企業で始めるようアドバイスしている。 ※この記事はシンガポール在住で、グーグルのAIスペシャリストとして働くYann AïtBachirさんへの取材をもとに聞き書き、編集したものです。 2カ月ほど前から、わたしはグーグルでAIスペシャリストとして働き始めた。企業がグーグルの製品を使ってAI戦略を構築したり、実行するのを手助けする仕事だ。 20年前、AI人材を採用するのは大手軍事グループだけだった。わたしはキャリアの初期を主にスタートアップや中小企業で働いてきた。当時の仕事はデータ分析やデータ・エンジニアリング、データ・サイエンスに関するものがほとんどだった。 ここ3、4年のAIブームで、もっとAIに特化した仕事やチャンスが大幅に増えた。今では多くの企業がAIに投資し、AIを使って自社の業務や事業を転換している。 AIの分野でキャリアを築きたいと考えている人にアドバイスを送るとしたら、わたしから伝えたいのは次のことだ。
しっかりとした技術的スキルを持って挑もう
わたしがAIを学んだのは20年前だ。でも、基本はあまり変わっていない。 システムを当時のものと見比べてみても、マップも同じ、統計も同じ、確率も同じ、コンピューターサイエンスのシステムも同じだ。 数学、統計学、コンピューターサイエンスの基礎がしっかりしていることが大切だ。アルゴリズムは、最近のものであっても全て同じコアコンセプトに基づいて構築されているからだ。 AIは日進月歩で、しっかりとした基礎があるからこそ新しい変化にも素早く対応できる。背後のコンセプトが同じだからだ。基礎がしっかりしていれば、変化にもついていける。 技術的スキルは重要だが、それだけでは足りない。キャリアを重ねていけばなおさらだ。キャリアはひとりでは築けない。成功するには、周りと協力する能力が必要だ。
Ana Altchek