G1級レース9勝を誇るヴァーミリアン死す 22歳 石坂正元調教師「うちの厩舎を支えてくれた、忘れることができない馬」
07年のJCダートをはじめ、G1級競走9勝を含む重賞13勝を挙げたヴァーミリアンがせん痛のため死んだことが14日、明らかになった。22歳だった。同馬をけい養していたノーザンホースパーク(北海道苫小牧市)がSNSで発表した。 同馬はディープインパクトと同世代で、04年10月に栗東・石坂正厩舎からデビュー。ラジオたんぱ杯2歳Sでは、ローゼンクロイツ(2着)、アドマイヤジャパン(3着)、シックスセンス(4着)を退けて重賞初制覇を飾った。そこから芝路線でなかなか結果が出なかったが、3歳秋に砂上へと戦いの場を移すと、その才能が開花。2歳から8歳まで7年連続で重賞を勝つなど、ダート路線の最前線で戦い続けた。 現役時代の同馬を管理した石坂正元調教師は「うちの厩舎を支えてくれた馬でした。22歳で死んでしまったのはちょっと早いかもしれませんが、ノーザンホースパークで余生を過ごせて幸せだったんじゃないかなと思います。機会があるたびに会いに行っていましたが、かわいがってもらっていました。もう少し生きてほしかったですけどね」と別れを惜しんだ。「引退後、一度、京都(競馬場)にも来てくれましたしね。全盛期は出たら勝つというような競馬をしてくれていました。私にとって、石坂厩舎にとって、忘れることができない馬です」と愛馬を懐かしんだ。 引退後は種牡馬入りし、15年フェアリーS覇者ノットフォーマルや17年サマーチャンピオン覇者ラインシュナイダーを送り出し、18~19年にオーバルスプリントを連覇したノブワイルドは後継として種牡馬入りを果たしている。