若者の賃金が上がらない日本に巣食う「魔物」の正体…!ライドシェアもPCR検査も骨抜きにした「逃げる日本」とエリザベス女王の「決定的な違い」
移民議論から見えた!経済成長の「新しいやり方」
アメリカのバイデン大統領が2024年5月1日、アジア系アメリカ人の集会で行った発言は、衝撃的なものだった。 【写真】大胆な水着姿に全米騒然…トランプ前大統領の「娘の美貌」がヤバすぎる! 「アメリカ経済の成長は移民を歓迎しているからだ。なぜ中国の経済がひどく低迷しているのか。なぜ日本が困難を抱えているのか。なぜロシアやインドもそうなのか。それは外国人嫌いで、移民を望んでいないからだ」 前編「「賃金」が上がらないのは「日本に移民が来ないから」ではなかった…! バイデンに揶揄された「外国人嫌い」の日本が忘れていた「最も大切なこと」」では、バイデンの発言を受けて移民政策に本当に効果があるかどうかを検証した。 移民が来ることで、低賃金の分野では働き方の改革が起こらず、旧態依然とした非効率な働き方が残り生産性は必ずしも上昇しない一方、日本人が高い賃金の分野で働く可能性が増える。また、優秀で新しい考え方や手法を持つ外国人労働者を入れることで生産性が上がることもあるが、彼らが日本に留まり経済に大きな貢献をしているかといえば、これもまた疑問が残る。 移民の経済的な貢献が、新しい考え、新しいやり方を持ち込む人による生産性の上昇だと考えた場合、生産性を上げる主体とは移民ではなく新しい考え方、新しいやり方の方だということが見えてきた。 つまり、移民労働者を入れるよりも大切なことは、「新しいやり方」を取り入れることということになる。 それは何か。たとえばウーバーである。
「新しいやり方」から逃げる日本
米企業のウーバーは個人がITによって直接需要者と結びつき、タクシー同等のサービスを行うビジネスを展開する。このビジネスは「ライドシェア」と呼ばれ、アメリカでは2009年に本格的に導入された。 先日アメリカ旅行中、ボストンでウーバーに乗ったが、運転手はアメリカに17年いるという中国人だった。今まで中国料理のコックをしていたが、コロナで失職し、それ以来ウーバーの運転手をしているとのことである。 ウーバーが地図に英中(簡体字、繁体字)韓スペイン語で表記されるソフトを提供し、極めて便利とのことである。あまり英語がうまくないが、それでも十分に運転手の仕事をできている。 こうしたライドシェアの仕組みは欧米やシンガポールなどで導入が進んでいる。 ところが、日本はこの「新しいやり方」からとことん逃げているのである。 日本でも本年度にライドシェアが「解禁」されたと宣伝されている。 しかし、これはライドシェアとは似ても似つかぬ仕組みである。営業主体は個人ではなくタクシー会社であり、事業を行おうとする個人はタクシー会社への登録が必要だ。タクシー会社にウーバー機能を代替する合理的理由があるとは思えない。 ライドシェアに反対するタクシー業界に配慮した妥協の産物であり、新しいやり方を取り入れたとはまったく言い難い。