放置柿 地域資源へ 有害鳥獣対策にも 奥州・江刺で収穫
クマが寄り付く危険性が指摘されている管理されない柿の木を地域資源として見直し、有効活用の事例を学ぼうと、奥州市江刺伊手地内で15日、「放置柿の収穫体験!」(伊手振興会・伊手農村農業活性化協議会主催)が催された。放置された柿の加工販売を事業とする秋田県能代市の「畑がない農家」代表の柿木崇誌さんを講師に迎え、男女10人ほどが収穫に励み、地域課題解決のヒントを探った。 所有者の高齢化などで管理が行き届かない未利用果樹は獣害の一因となったり、倒木が懸念されたりして地域課題となっている。講師の柿木さんは2019年に能代市へ移住し、22年に「畑がない農家」を創業。庭や畑で放置されたままの柿を所有者の承諾を得て収穫し、さまざまに加工して販売している。 同日は伊手地区センターを集合場所に、同協議会が未利用果樹として事前に把握し、所有者に承諾を得た2カ所で作業。柿木さんから収穫の手順、安全に作業するための注意点などについて指導を受けながら、高枝切りばさみなどを使って約200キロを収穫した。