ホンダのミル、カタルニアGPは”悪夢”も「2歩進むために1歩下がった」と今後の進歩に期待
MotoGPでの苦戦が続いているホンダは、2024年のパッケージを改善するため、プライベートテストで開発を進めてきた。 【リザルト】MotoGP第6戦カタルニアGP:決勝結果 先週末のバルセロナテストでは期待されていたような改善は見られなかったが、同地で開催されたカタルニアGPにはヨハン・ザルコ(LCRホンダ)が新しい空力パッケージを使用。レプソル・ホンダのミルとルカ・マリーニもアップデートされたエンジンを使用した。 だが結果的に、カタルニアGPのホンダ最上位はLCRホンダの中上貴晶の14位で、その後ろにミル、ザルコ、マリーニが並ぶ形となった。いずれも、優勝したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)からは30秒以上離された。 ミルは、グリップの低い路面とエンジンの改良がホンダの抱えるトラクションの問題を際立たせ、悪夢のようだったと語った。 一方で、以前のレースよりも、トラクション向上のために必要な方向性に近くなっているとも考えているようだ。 「正直、悪夢だった」とミルはカタルニアGPについて語った。 「週末を通してかなり感触が悪かった。以前言ったように、このコースでの苦戦は予想していた」 「僕たちは異なる構成のエンジンを使っていたし、それに関して良いフィーリングではなかった。ホイールスピンのレベルは他のレースよりも悪かったし、トップスピードもはるかに低かった」 「他のレースの方が、先頭集団に近づくことができたし、トップ10のグループと戦うことができていた」 「ここでの僕には、そのためのオプションがなかった。だから、おそらく将来的に二歩前進するために、一歩後退したんだ。でも現時点では厳しいし、状況的に悪化しているようにも見える」 一方で、ミルはアップデートエンジンを使用するのは正しい選択だと付け加えた。 「(アップデートされたエンジンの)マージンは高くなっている。短期的には、アップデートを受けたほうが良いだろう。それは正しい選択だ」 マリーニは、ミルの意見に同意しつつ、バイクのライディングが楽しめるようになったと語った。 「新しいアップデート(エンジン)でスピンが増えた」 「スピンは僕らの問題のひとつだけど、このコースでは誰にとっても悩みの種なんだ! 優勝したバニャイヤもそうだったと思う」 「僕たちは集中し、賢く、どのエリアに取り組むべきかを理解しなければならない。僕の考えでは、僕たちは素晴らしい仕事をしている。ただ、さらなるアップデートを待って、より高いパフォーマンスを見つけなければならない」 「信じられないような感じではないけれど、シーズン開幕戦よりはずっと良くなっているのは確かだ。ライディングできるし、ディフェンスもアタックもできる」 「でも、まだパフォーマンスが足りない。だから、それを待っているんだ。イタリアGPではもっと何かできるかもしれない」
Lewis Duncan