『情熱大陸』出演で話題!【井手上漠】「好きなことがない人」に伝えたいことは?
「かわいすぎるジュノンボーイ」としてデビューして以来、自分らしく生きる姿が支持を集め、モデル、タレントとして大活躍中の井手上漠さん。21歳になった今、国際メイクアップアーティスト検定1級を取得し、更に活躍の幅を広げている。インタビュー後編となる今回は、過去の自分と同じように悩んでいる人々へのメッセージを聞いた。 〈画像で見る〉井手上漠さんの「美しいインタビューショット」
好きなことを否定されるような環境にいるなら、こっそり好きでいれば良い
──何が好きかわからない子は、どうしたら良いと思いますか? 中学生や高校生と話していると、そういった声をよく聞きます。きっと学生さんは、学校生活がすべてだと思うから、そこから外れたら孤独を感じやすいし、自分の個性を殺してマジョリティに合わせてしまうんですよね。そうすることで自分が生きている心地がするから。でも実際に社会に出たときに強い人って、自分を貫き通した人。でも、自分を貫きましょうと言われてもなかなか難しいのが現状ですよね。好きなことを否定されるような環境にいるなら、周囲に言わずにこっそり好きでいれば良いんです。私は昔「男がメイクをするのはおかしい」と否定されましたが、じゃあみんなに分かってもらわなくてもいい。でも、裏では好きなだけやってやろう!と、ひたすら一人で好きでい続けました。そのおかげで今、美容をお仕事にできています。 やりたいことがないと思っている人も多いけど、絶対にいつか出合えるから大丈夫。まずは学校生活がすべてだと思わず、苦しいなら、逃げ道はあります。面白いことに、人生って逃げ道を選んだら助けてくれる人に出会えるようになっている気がします。私の人生ではそうでした。だから、辛いなら逃げても大丈夫。安心して欲しい。
やりたいことを見つけるためにまずできることは、他者からの刺激を受けること。何でも良いです。友達と遊ぶだけでも良いし、私がスピーチの動画を見ていたように、人の言葉を聞いたり、本を読んでみたり。自分以外の何かに触れることが大切。人からの知恵、知識、知見、外からの刺激で自分が吸収できることが必ずあります。まずは世界にどんなものがあるのかを知ることが大切。そうすると「こんな素敵な職業があったの?」って気づけたり。ファンデーションを塗ってみて「肌ってこんなにきれいに見せることができるのか」という小さな驚きから、人生が180度変わるかもしれないじゃないですか。人生はそういう小さなきっかけから道が開けたりする。他者からの刺激を受け続けること、これに尽きると思います。
PROFILE 井手上漠(いでがみ・ばく)
2003年1月20日、島根県隠岐郡海士町出身。2018年、高校1年生で第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにてDDセルフプロデュース賞を受賞。その後、性別にとらわれないモデル・タレントとして、多数のファッション誌・美容誌、TVドラマ等で活躍。2021年には『井手上漠フォトエッセイ normal?』を刊行した。 撮影/岩谷優一(vale.) ヘアメイク/金澤美保 スタイリング/坂下シホ モデル/井手上漠 Edited by 佐藤 水梨
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