<いざ!頂点へ・24センバツ報徳学園>選手紹介/6 /兵庫
◇打者観察に面白み 操野(くりの)拓真捕手(2年) 大角健二監督に打診され、1年生の秋の終わりに内野手から捕手に転向した。「最初はちょっと嫌だなと思ったけど、幅が広がると思って」。ところが、前回センバツではメンバー外に。気持ちが沈み、「内野を続けていたら入れたのでは」とまで思い詰めた。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 「来年のセンバツに出て悔しさを晴らせ」。コーチに励まされ、「落ち込んでいる場合じゃない」と徐々に立て直した。1人だけ違う方向を向いて打者を観察し、心理を読み、あざむく手を考える。捕手の仕事が自分の打撃にも生かせると気づくと面白くなった。 責任感が強く、副主将ははまり役。「チームを引っ張っていける選手でいたい」と、ひときわ大きな声をグラウンドに響かせている。 (1)173センチ・74キロ(2)右・右(3)捕手(4)枚方市立山田(大阪) ◇父の笑顔見たくて 西川成久選手(2年) 俊足を生かした守備と長打も出る打撃に自信があるが、昨年3月ごろはセンバツのメンバーに入れず、練習も面白くなくて部を辞めようと考えていた。 練習をサボっている所が見つかり、大角健二監督に雷を落とされたことも。退部寸前で「ここで辞めたらこれからの人生、ずっと逃げることになるぞ。お父さんのためにも頑張らなあかんのとちゃうんか」と諭され、思いとどまった。 小学校低学年の頃から、父文彦さんが野球も生活も一人で支えてくれた。感謝を口にしたことはないが、練習試合で放った3本のホームランのボールはすべてプレゼントした。「やるやんけ」と受け取った父の顔をまた見るためにも、今は朝も帰宅後も自主練習に励んでいる。 (1)173センチ・77キロ(2)右・右(3)外野手(4)西宮市立深津 ……………………………………………………………………………………………………… 【データの見方】(1)身長・体重(2)投・打(3)ポジション(4)出身中 〔神戸版〕