ヘリノックス「コットワン コンバーチブル」が“最強コット”と称されるその理由
【The ORIGIN of the CAMP GEAR】
コンパクトチェアの金字塔、「チェアワン」シリーズを世に送り出した「ヘリノックス」。これまでのアウトドアチェアとは一線を画す、軽量コンパクトな仕上がりに、度肝を抜かれたキャンパーも多いのでは? 私もそんなひとりでした。 【GIコット系とコットワン コンバーチブルの収納サイズ比較を見てみる】 今回紹介するキャンプの定番ギアは、同ブランドの「コットワン コンバーチブル」(4万9500円)。チェアワン同様、軽量コンパクトながら、寝心地抜群。しかも組み立てやすいという、アウトドアコットに求める要素が全て揃っているギアと言っても過言ではありません。 日本国内では2014年以前に既に販売が始まっていましたが、2015年からは総合アウトドアメーカーのモンベルが代理店として「コットワン」の取り扱いをスタート。2016年には「コットワンコンバーチブル」にモデルチェンジし、現在まで販売を続けています。 今回はモンベル広報部の長井さんの話も交えつつ、なぜ最強のコットなのか、その理由を見ていきましょう。
【理由①】他の追随を許さない圧倒的組立てやすさ
「コットワン コンバーチブル」の最重要ポイントは、その組み立てやすさにあります。シート両端にポールを差し込みフレーム(脚パーツ)をポールに取り付ける、というのは他のコットにも共通することですが、そのフレームの取付方法がとにかく画期的。テコの原理を利用した独自の構造で、フレームをポールに引っ掛けたら、レバーを下げるだけ。“カチッ”と音がなれば、固定完了です。軽く体重をかけるだけでセットアップできるので、誰でも安心して組み立て可能。片付けも非常に簡単で、レバーを軽く押しながら、両側面にあるパーツを押すだけでロックが解除されます。 今でこそ、テコの原理を利用したフレーム構造や、簡単操作のフレームロックが当たり前になっていますが、最初に開発したのは私の覚えている限りヘリノックスが初めてです。 また、フレームの強度についても、さすがヘリノックスと言ったところ。コットもチェア同様、耐荷重が設定されており、一般的なコットの耐荷重は80kg~100kg程度のところ、「コットワン コンバーチブル」は静荷重での耐荷重が145kg。数あるコットの中でもかなり高水準です。 「DAC社のポールをファニチャー類に使用できる唯一のブランドがヘリノックス。人の荷重を支える安全性が求められるコットというアイテムにおいてDAC社のポールに精通していることに加え、設計上の高い技術を持っているからこそ、ここまでの耐荷重性能が出せるんです」と長井さんは話します。この、人を選ばない耐荷重性能の高さもこれほどまでに人気となった理由のひとつではないでしょうか。 ※DAC社とは、その強度・品質・精度の高さから世界的にも熱い支持を集めているアルミポールの世界的トップブランド。ヘリノックスはそんなDAC社のファニチャー開発から始まったブランド。