群馬県が初のクマ出没訓練…花火を打ち上げ威嚇したり、「ウォー」と大声で追い払ったり
人里にクマが出没した場合に備えようと、群馬県は23日、初の訓練を川場村で行った。県警や村、猟友会などと連携し、関係機関への連絡手順や現場での対応などを確認した。
訓練には計25人が参加。役場では地図を見ながら、出没時の関係機関の動きを確認した。公園では、初期対応や手順を確認。ヘルメット姿の参加者は無線で連絡を取りながら、花火を打ち上げてクマを威嚇したり、「ウォー」と大声で森林に追い払ったりした。同村むらづくり振興課の男性職員は「県のクマ対策マニュアルを読んで理解していたつもりだったが、実地訓練で現場での動きを理解できた」と話した。県自然環境課の臼田栄慈課長も「初めての訓練だったのでまだ手探りの状態だが、しっかり対応できるよう準備したい」と話していた。
県によると、今年度のクマの目撃・出没件数は624件(9月末時点)で前年度同期を156件も上回る。5月には安中市の民家にクマが侵入し、70歳代夫婦が重傷を負った。昨年は9~11月の目撃件数が前年の約4倍の297件と急増しており、対策強化が急務となっている。
11月20日には、市街地でのクマ出没を想定した訓練を、前橋市で行う予定だ。