真夏の暑い部屋に1ヶ月以上放置された猫 4ヶ月後の姿に「助けて下さった方に感謝」「幸せになって欲しい」
「部屋の中に衰弱した猫が放置されている」とマンションの管理会社から電話がありました。その猫は、密室の中で暑さと極度の飢えと脱水から水を飲もうとして便器の横で倒れていたのです。後にミラクルちゃんと名付けられた猫ちゃんですが、1ヶ月半も置き去りにされ、レスキューされたときは瀕死状態。 保護当時と現在の様子には「助けて下さった方に感謝」「幸せになって欲しい」などの声が寄せられ話題となりました。 【実際の写真9枚】4ヶ月後の様子 今回はミラクルちゃんを保護した、大阪北部の動物保護団体「アニマルレスキューたんぽぽ」さんに話を聞きました。
真夏の暑い部屋に1ヶ月以上置き去りにされた猫
8月末、大阪北部の動物保護団体「アニマルレスキューたんぽぽ」にある1本の電話がかかってきました。それはマンションの管理会社からで「勝手に退去した部屋の中に、衰弱した猫が放置されている。退去時から考えると1ヶ月半は経っている」ということでした。 アニマルレスキューたんぽぽの代表、本田さんは1人でマンションに向かいます。その部屋には猫に関するものなどは一切なく、ビールや焼酎の空き缶と酒のつまみだらけのゴミ屋敷。 「飼い主がいるときからネグレクトは明らかでした」と話します。そして猫を見た瞬間「死んでいる!」と思いましたが、かすかに息があったため緊急で病院へと運びました。そのとき意識はなく、何の反応もなかったといいます。真夏の暑い部屋に1ヶ月以上置き去りにされ、飢えて喉が乾き水を飲もうとして便器の横で力尽きていたのです。 病院では、極度の脱水を治すために血管と皮下の両方から点滴をし、少しずつ経口に流動食を強制給仕します。獣医からは「今日が山場だ」と言われ、本田さん自身も猫の状態から回復は難しいと感じていました。しかし、連れて帰ってからも諦めず皮下点滴、強制給仕を夜通し続けて介護したのです。 「翌朝、生きていてくれたときは本当に嬉しかったです」と本田さんは語ります。その猫には、奇跡がおきて起き上がり、遊べることを願ってミラクルちゃんと名付けられました。 呼吸も弱かったことから、病院と同じ酸素室を業者に依頼し準備をしました。その中で毎日、薬と朝晩の点滴、2時間おきに少量ずつ流動食を飲ませました。そうして1日、1日と生き延びてくれたミラクルちゃんは意識を取り戻したのです。 しかし、長期に渡り暑い密室に置き去りにされたことから脳障害となり、下半身は動かず歩くことはできませんでした。それでも「生きていてくれることだけで嬉しく、介護を続けていました」と本田さんは話してくれました。