プロ野球、今シーズンのロースコアゲーム激増の要因とは
和製スラッガーが少ないセ・リーグ
セ・リーグの得点が減っている原因に外国人選手の大きすぎる穴があることが分かった。そうであれば彼らが無事に復帰したり、新たな外国人選手が活躍したりすればある程度各チームの得点力は上がってくるだろう。しかし、それだけでいいのだろうか?今回の現象は外国人選手がいなければ、ボールやストライクゾーンの影響が取りざたされるほどゲームの印象が変わってしまうことを、図らずも明らかにしてしまった。 近年のセ・リーグでは打線の中核を外国人選手に任せるチームが主流だ。その結果、セ・リーグではこの10年の本塁打王、打点王のうち、日本人選手はともに3人。現役の両タイトル獲得経験者は、阿部、村田(巨人)と新井(広島)しかいない。これはパ・リーグの日本人本塁打王、打点王が10年で9人に上ることに比べて明らかにさびしい数字だ。打線の中核を担える存在があまり育っていないからこそ、その中核に穴が開いたときそれを埋めることが極度に困難になってしまっている。 今回話題となったロースコアゲームの増加、その原因は近年セ・リーグのほとんどのチームが長打力とポイントゲッターを外国人選手に依存しきり、日本人のスラッガーが育っていなかったこと。そしてそこに外国人選手の一斉離脱が発生したことだといえるだろう。 (株)日刊編集センター