【大学選手権】東日本国際大が2年ぶりベスト8…三井颯大捕手が値千金の決勝打
◆第73回全日本大学野球選手権大会▽2回戦 東日本国際大1―0和歌山大(12日・東京ドーム) 【トーナメント表】今秋のドラフト注目選手も出場 2回戦が行われ、東日本国際大(南東北大学)は、和歌山大(近畿学生)を1―0で退け、2年ぶりのベスト8進出を決めた。仙台大(仙台六大学)は延長11回タイブレークの末、九産大(福岡六大学)に4―5で惜敗。八戸学院大(北東北大学)は天理大(阪神大学)に1―11で5回コールド負け。 **** 東日本国際大が待望の1点をもぎ取ったのは7回だった。2死二塁で、8番・三井颯大捕手(2年)が内角のストレートを振り抜き、値千金の中前適時打。「つまり気味でしたが、いい所に落ちてくれました。ピッチャーを楽にさせたかった」。扇の要として、先発した阿字悠真(3年)と藤井優矢(4年)の両右腕の完封リレーを支えた上での決勝弾に息を弾ませた。 聖望学園高では内野手。冷静な判断力を買われて正捕手に抜てきされたのは、今春からだ。投手をリードして勝利に導く醍醐(だいご)味を知り「キャッチャーとしてのこだわりが強い。もっとチームメートの信頼を得て、このポジションでレベルアップしていきたい」。春のリーグ戦での経験を通じ、盗塁阻止にも自信を持ち始めた。 13日の準々決勝では第2シードの上武大に挑む。この日の佛教大戦での勝利を見届けた藤木豊監督は「メチャメチャ強い。レベルが違うわ…。胸を借ります」。2年ぶりのベスト4進出へ向け、チームに慢心はない。 (甲斐 毅彦) 〇…仙台大は取られても追いつき、延長戦に持ち込んだが、最後の最後に力尽きた。森本吉謙監督は4投手が継投した試合を「ストライク先行ができず、自分たちのカウントがつくれなければ、苦しくなるのは当然」と振り返った。だが、1年生たちの活躍は収穫で、2安打を放った新保玖和内野手(1年)は「神宮(大会)に出てそこからレベルを上げていきたい」。 〇…八戸学院大は八戸大として4強入りした10年以来の準々決勝進出はならなかった。4回表に1点差を追いついたが、その裏に8失点。登板した5投手が計10安打5四死球と崩れ、まさかの5回コールド負け。新沼舘貴志監督(42)は「相手のしぶといバッティングに対し、投手が自分のボールをコントロールしきれない状況が続いてしまった」と無念の表情。
報知新聞社