みかじめ料を脅し取ろうとしたとされる容疑者

警察の護送車の後部座席で、ふてぶてしく周囲を見回す男。特殊製品販売店の従業員から、みかじめ料を脅し取ろうとしたとされる暴力団幹部だ。 入れ墨を見せ「守ってあげられないよ」…暴力団幹部「みかじめ料を恐喝疑惑」戦慄の素顔写真 警視庁渋谷署は８月15日までに、指定暴力団・六代目山口組系幹部の川合淳容疑者（41）ら男２人を恐喝未遂の疑いで逮捕した。東京都渋谷区にある店の従業員から、現金を脅し取ろうとしたとされる。同店は、大麻草の茎や種子から抽出される「ＣＢＤ（カンナビジオール）」という成分を使ったクッキーなどを販売。川合容疑者らは腕などに彫られた入れ墨を見せながら、こう言って店に金を要求したという。 「地場代を払わないと何があっても守ってあげられないよ」 「脱法まがいのことをしているんだから」 ◆タピオカや民泊もシノギに 全国紙社会部の記者が話す。 「逮捕容疑の事件は８月４日に起きました。店側は『俺らのシマで勝手なことをされては困るんだよね』などと恐喝されても、金を払わなかったとか。スグに警察へ通報し事件が発覚しました。ＣＢＤを含有する製品は違法ではありませんが、厚生労働省は該非の確認を求めています。警察は川合容疑者らの認否を明らかにしていません」 なぜ、ＣＢＤ製品を扱う店が狙われたのだろう。背景には暴力団の切迫した事情があるようだ。 「警察による取り締まりが厳しくなり、暴力団は従来のような飲食店へのみかじめ料要求ではやっていけません。新しいシノギ（収入源）を模索しているのでしょう。シノギは多様化しています。数年前には、流行していたタピオカドリンクが収入源になっていた。店構えはオシャレで、客は暴力団が経営しているとは知らずに買っていました。働いている店員も、自分が暴力団のフロント企業でアルバイトしているとは思っていなかったでしょう。 最近では海外からのインバウンドを見込んで、民泊に食い込む事例も増えています。日本人女性を抱きたいと考えている外国観光客も多くいるでしょう。風俗店は取り締まりが厳しいですが、民泊と売春をセットにしたらおいしい商売になりますからね。地震や台風で損壊した家に住む高齢者から、高額な補修費用を請求するケースもあります」（同前） 冒頭で紹介した事件は、新しいシノギを探す暴力団によるトラブルの一例に過ぎないのかもしれない。