ゼレンスキー氏が中国批判 和平案協議のサミット妨害
【シンガポール共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で記者会見し、自らが提唱する和平案を協議する6月中旬の世界平和サミットについて「中国が各国に参加しないよう働きかけている」と批判した。 ゼレンスキー氏は会議で中国側と接触しなかったと言明。ウクライナに侵攻するロシアを中国が事実上支援することで「戦争は長引くだろう。主権や領土の一体性を主張する中国にとっても良くない」と指摘した。 ゼレンスキー氏は会見で、ロシアの侵攻が長期化し「(アジア地域の)政治的支援、人道的支援を必要としている」と訴えた。会見に先立つ講演ではサミットを巡り、アジア各国に「団結して戦争を乗り越えるため、この地域の指導者を招待する」と語った。現時点で106カ国が参加する予定という。 ゼレンスキー氏は2日、オースティン米国防長官と会談し、防衛協力について協議した。記者会見でゼレンスキー氏は米供与の武器でロシア領内への攻撃を容認したバイデン大統領の判断に謝意を示した。