照ノ富士、明言こそ避けるも初場所出場意思 「自分の中でやれることをやってきた」
両膝痛などで2場所連続全休中の横綱照ノ富士(33)が9日、東京・江東区の伊勢ケ浜部屋で稽古を報道陣に公開。明言はしなかったが、事実上、初場所出場の意思を固めた。 「相手のことより自分との闘い。あとは、やるだけなので。それで駄目だったら駄目で、結果はどうなろうと認めるしかない。自分のなかでやれることをやってきた」 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「出るのであれば、それは任せてある。本人が『やる』といったら、それは尊重してあげないと」と容認する意向を示した。 初場所では大関琴桜、豊昇龍がともに初の「綱とり」に挑み、横綱同時昇進の可能性も浮上する。照ノ富士が出場すれば、最後まで優勝争いに絡むことが責務になる。同親方は「そういう責任は常に持って行動しているでしょう」と語った。 稽古では幕下力士と5番、幕内錦富士と4番、計9番取って負けなし。糖尿病も抱える横綱は昨年、15日間皆勤は1月の初場所、7月の名古屋場所の2場所にとどまったが、ともに賜杯を抱いている。 横綱審議委員会は昨年11月の九州場所後の会合で、初場所の照ノ富士の動向について「最善の判断をするように期待している」とし、静観する方針を示している。 ■最近の照ノ富士 昨年九州場所を休場した照ノ富士は12月に行われた冬巡業に参加。同巡業中は兵庫・宝塚市で行われた巡業(12月12日)の朝稽古で大関大の里を指名。8番続けて取って4勝4敗だった。巡業中、相撲を取る稽古はこの1度だけだった。年が明けた6日には横綱審議委員会による稽古総見に参加。今年初めて相撲を取る稽古で、再び大の里を指名。連続7番取って3勝4敗。8日には時津風部屋へ出稽古に赴き、幕内正代と11番取って全勝だった。