スバルとSTIがコンプリートカー「S210プロトタイプ」を世界初公開【東京オートサロン2025】
スバルは2025年1月10日、千葉・幕張メッセで開幕した東京オートサロン2025に、同社のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル(STI)と共同でブースを出展。STIコンプリートカー「S210プロトタイプ」や、STIパフォーマンスパーツを装着したパーツカスタマイズモデル、モータースポーツ参戦車両などを展示した。 【写真】スバルとスバルテクニカインターナショナルが東京オートサロン2025の会場でS210プロトタイプを世界初公開! 共同ブースに並んだ車両の画像を見る(8枚) 同ブースで行われたプレスカンファレンスでは、先に2025年シーズンに向けてのSTIの活動方針を発表。登壇したスバルテクニカインターナショナルの代表取締役 賚 寛海(たもう・ひろみ)氏は、今シーズンも引き続きSUPER GTのGT300クラスに参戦し、総監督の小澤正弘氏および監督の澤田 稔氏のもと、「SUBARU BRZ GT300 2025」にて王座奪還を図るとした。 ニュルブルクリンク24時間レースでは沢田拓也氏がチーム監督を務め、「シャシー剛性から空力コンセプト、タイヤまで、すべてをつくり直すぐらいの改変を施した」という「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2025」にて2連覇を狙うとともに、最速ラップも目指すという。 また全日本ラリー選手権においては、2025年も新井敏弘選手のチーム運営と車両開発を続けていくと発表された。 続いて世界初公開となるSTIのコンプリートカー「S210プロトタイプ」が姿を現した。台数限定500台で販売されるS210は、国内向けとしては実に8年ぶりの「Sシリーズ」。 開発コンセプトは「ニュルブルクリンク24時間レースマシン直系の2ペダルスポーツセダン」で、スバルテクニカインターナショナル開発副本部長の高津益夫氏によれば、S210は「STIが挑戦し続けているニュルブルクリンク24時間耐久レースで得られた知見やノウハウが惜しみなくフィードバックされている特別なクルマ」とのこと。 搭載される2.4リッター水平対向4気筒ターボは、ノーマルモデル比で25PS増しの最高出力300PSを発生するが、「S210に搭載したエンジンのこだわりは数値ではなく、アクセル操作に対して極めてリニアなレスポンス」であると高津氏はコメント。「スバルパフォーマンストランスミッション」にもエンジンに合わせた専用チューンが施され、ボディー、タイヤ、ブレーキも総合的に強化。電子制御ダンパーも、S210専用チューンとなっている。 S210の発売時期と抽選方法、価格などは未定だが、2025年春ごろには発表される見通しだ。 そのほかスバル/STIブースでは、レースカーでは前述したSUBARU WRX NBR CHALLENGE 2025とSUBARU BRZ GT300 2025、スーパー耐久シリーズST-Qクラス参戦車両の「HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT」を展示。市販車では、「BRZ STI Sport」の特別仕様車「パープルエディションSTIパフォーマンス」と、「WRX S4 STI Sport R EX」ベースの特別仕様車「ブラックリミテッドSTIパフォーマンス」、「レヴォーグ レイバック」の特別仕様車である「ブラックセレクションSTIパフォーマンス」、そして「クロストレック ストロングハイブリッド」の「STIパフォーマンス」を展示。これら市販車には、さまざまなSTIパフォーマンスパーツが装着されている。 (文=玉川ニコ)
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