【バスケ】宇都宮完敗 比江島「面食らってしまった」 受け身になった勝率全体1位
<バスケットボールB1:宇都宮70-82千葉>◇チャンピオンシップ準々決勝◇第1戦◇10日◇日環アリーナ栃木 宇都宮ブレックスが黒星スタートを喫した。遠藤祐亮の試合後の言葉がすべてを物語っていた。 「完敗だと思います。千葉さんの圧力に押さえつけられた40分間でした」 出だしから千葉ジェッツの強度の高い攻守に押されっぱなし。第2クオーター(Q)途中には最大19点差をつけられた。 レギュラーシーズンでは4戦4勝。今季唯一負けた天皇杯準決勝でも、途中までは主導権を握っていた。 今季これまでは逆の展開となり、「相手のディフェンスの圧力に面食らってしまった。分かってはいたんですが」と比江島慎。「どこか気持ちの上で負けてしまっていた」とも話した。 第4Q途中に6点差まで詰めたが、勝負どころで千葉Jの富樫勇樹に3ポイントシュートを決められた。富樫は「(レギュラーシーズンは)ただの4連敗ではなく、こてんぱんにやられた。チーム全員で危機感を持って臨んだ」と言う。 ワイルドカードで滑り込み、この初戦にかけてきた千葉Jと、受け身になってしまった地区優勝チーム。2年前のチャンピオンシップでは、今回と全く逆の立場でブレックスが連勝し、一気に頂点まで駆け上がった。 いきなり追い込まれたが、今季のレギュラーシーズンは、やられたあとに必ずやり返してきた。B1で唯一、連敗がない。この日も後半は千葉Jを28点に抑えている。佐々宜央(さっさ・のりお)ヘッドコーチは「ディフェンスからリズムをつくっていかないといけない。どれだけエナジーを出せるか」と話した。 遠藤は「負けたら終わり。気持ちを最初から出したい」と言い、比江島も「もっとアタックする気持ちを出していく」と巻き返しを誓った。 これで目が覚めなければ、ブレックスのシーズンは終わる。頂点までの1つのストーリーにできるかどうか。今季そのものが問われる、第2戦になる。【沢田啓太郎】