たどり着いた『フリースクール』という選択肢 2年半不登校だった少女の決断と母の葛藤 「ここなら、きっと自信につながっていくかな」
■まずは5日間の体験入学 どうなる?
【キリンのとびら・まちば拠点 スタッフ 唐治谷さん】「今日は何をするかというと、月曜日は音楽をしてるんだけど、日向子はピアノ弾いたことある?」 【日向子さん】「ちょっと…」 この日は音楽の時間があるということで、タブレットを使って演奏をしてみることに。 【キリンのとびら・まちば拠点 スタッフ 唐治谷さん】「できた!どう?日向子、大丈夫そう?」 【日向子さん】「うん、多分…」 【キリンのとびら・まちば拠点 スタッフ 唐治谷さん】「できてた、できてた!」 【日向子さん】「ミスする可能性もある…」 日向子さん、久しぶりのグループでの活動に少し不安げな表情。そこでスタッフが用意したのは、日向子さんが大好きな「かくれんぼ」の時間です。 かくれんぼで楽しそうな様子を見せた日向子さん。
【キリンのとびら・まちば拠点 スタッフ 唐治谷さん】「安心してありのままの自分でいられるところと、『楽しい』というのは生きていく上で、何よりも原動力になると思っているので、いろんながんばるチャレンジがその先にあるかもしれないですが、まずは『楽しい』という気持ちを一緒に分かち合えることを、ものすごく大事にしています」 「遊んでいるだけ」と誤解されることも多い、フリースクールでの活動。 学校に行っていないことへの罪悪感や不安を抱えながらも、やっとの思いで外に出てきた子どもたちが安心を感じるために欠かせない時間です。 【日向子さんの母】「楽しかった?」 【日向子さん】「かくれんぼがいつも通り楽しかった」 【日向子さんの母】「日向子、どうしようと思ってる?入学」 【日向子さん】「入ろうかな」 そして、体験入学の最終日。 友達ができ、お母さんの付き添いなしで参加できるようになった日向子さん。友達と積極的に話せるようにもなりました。 いつの間にか、フリースクールに来るのが楽しみになっていました。 【日向子さん】「初めの見学はどういうところか分からなかったけど、今は楽しい。遊べたり体を動かせたりするのが面白いから、毎回行こうかなって」 【日向子さんの母】「勉強が苦手で学校に戻るのも怖い。他の友達と同じ学年の子と自分を比較してしまう。ここ(フリースクール)なら、今の日向子の状態を認めてくれて、勉強も人間関係も丁寧に積み重ねてくれるところがあるので、きっと自信につながっていくんじゃないかなって」