千里浜に「おかえり」 SSTR2024開幕 ライダー集結、初日は1906台
太平洋側から羽咋市千里浜海岸を目指す国内最大規模のバイクイベント「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー(SSTR)2024」(北國新聞社後援)は5日、開幕した。12回目となる今年は16日間の日程で、初日は全国から集まった1906台が夕暮れの千里浜なぎさドライブウェイを疾走してゴールした。ライダーは「来年は奥能登までツーリングしたい」と、能登半島地震、奥能登豪雨の被災地の早期復興を願った。 【写真】能登の特産品を品定めするライダー=羽咋市の能登千里浜レストハウス ●「来年は奥能登へ」 ライダーは日の出とともに太平洋側を出発し、道の駅や高速道路のサービスエリアを巡りながら千里浜海岸を目指した。 ゴールの能登千里浜レストハウス付近には午後2時ごろから、ライダーが到着した。地元住民が旗を振って「おかえり」と声を掛け、恒例の貝汁も振る舞った。ドライブウェイ玄関口の宝達志水町今浜海岸ではオムライスが用意された。 愛知県岡崎市から参加した会社員谷口秀晃さん(50)は「千里浜を走ることができ、きれいな景色も楽しめた。今年は行けないが、奥能登が復興したら白米千枚田や禄剛埼灯台をバイクで巡りたい」と話した。 千里浜レストハウス前の特設ステージには俳優の高橋克典さんがゲストで登場し、主催者でオートバイ冒険家の風間深志さんとのトークで会場を盛り上げた。高橋さんは募金箱を持って会場内を回り、被災地支援に協力も呼び掛けた。 SSTRでは、参加ライダーからの義援金計1500万円を宝達志水以北の9市町に寄付する。5日は、風間さんが茶谷義隆七尾市長と寳達典久宝達志水町長に義援金を手渡した。 20日までの会期中、千里浜海岸には総勢約1万4千台が集まる。羽咋市内の店舗や施設では期間中、参加ライダー向けのサービスを用意するほか、「デジタルスタンプラリー」を初めて実施する。 ●能登に「来まっし」特産品ブース並ぶ 羽咋市の千里浜レストハウス周辺では5日、SSTRの関連事業として「能登来まっし市」が開かれ、輪島市や七尾市、宝達志水町の事業者が地域の特産品を参加ライダーに売り込んだ。 輪島塗の箸や宝達志水町特産の高級イチジク「黒蜜姫」、能登島のガラス細工などが並び、ライダーらが土産や思い出の品を選んだ。能登島の観光案内ブースも設けられた。来まっし市は12、19日にも開かれる。