三重交通のイベントシャトルバスが超便利!! 松阪牛が無料で振る舞われるってマジ?
■本物の松阪牛である証明書も!
戻りは約20分ほどで到着した。まだ始まったばかりなので、会場のベルファームはかなり混雑していた。メインエリアとなる「松阪牛生産地域特産品横丁」には30を超える店舗が並び、松阪牛を使った商品の販売を行っていた。 各ブースには出品紹介というボードが掲げられていて、当該店舗のどの商品に松阪牛がどのように使用されているのかが明記されている。また焼肉などを提供する店舗では、松阪牛の個体識別番号や証明書も掲示してあり正しく本物の松阪牛を購入可能だ。 続いて筆者は焼肉コーナーへ向かった。ここでは松阪牛の焼肉を楽しむことができる。特設された店舗で肉を購入し、テーブルに置かれた七輪で自由に焼いて食べるスタイルだ。各店舗でメニューに違いはあるが、カルビやホルモン、A5サーロインという超高級肉も購入可能だ。店舗の前にはやはり松阪牛個体識別番号が掲示されており、正真正銘の松阪牛であることを示している。 これは以前問題となった狂牛病問題対策として、牛それぞれに割り振られた番号のことで、松阪牛については国のシステムに先駆けて構築された。個体識別番号は10桁の数字で表示されており、インターネットで検索すると誰でも肥育農家名等の情報と、出生地、肥育地、肥育日数など36項目のデータを確認することができる。 辺りは七輪からの煙でいっぱいになっていて、炭火で焼いた肉はとても美味しい。ゆっくりと話しながら、あるいはドリンクやアルコール類を飲みながら、賑やかに焼肉を堪能していた。
■関心の高い競りがスタート!
午後からは第73回松阪肉牛共進会のせり市が行われた。午前の審査で決定した優秀賞1席から5席を含む特産松阪牛50頭を優秀賞1席の牛が最後のせりになるように順番を組み替えて行われる。ちなみにこの「特産松阪牛」というのは定義があり、松阪牛の中でも兵庫県生まれの子牛を松阪牛生産区域内で900日以上肥育した牛のことを指す。 通常より10ヶ月ほど長く肥育するため特別な技術が必要であり、松阪牛全体の数%しか出荷されないので非常に貴重かつ価値の高いものである。最後にせりにかけられる牛の価格は、毎年全国ニュースにもなるので見聞きしたこともあるだろう。 ちなみに過去の最高額は2002年の5000万円だ。今年は「ともみ7」号が歴代5番目となる3032万円で落札された。また筆者が個人的に毎年楽しみにしているのは、松阪肉牛共進会に参加している高校生が育てた牛の落札である。松阪市に隣接する多気町にある相可高校だ。かつては高校生が経営するレストラン「まごの店」が人気となりTVドラマ化されたほどだ。 その相可高校にある生産経済科では松阪牛を肥育しており毎年、高校で育てた牛を出品している。今年は多気町で開催された第57回多気町肉牛共進会に2頭を出品し、うち「わかみのり」が同校として26年ぶりに優秀賞1席を獲得し注目を集めた。 そして今年は「にしき」号が出品され、同校では過去最高となる800万円で落札された。その瞬間、会場は大きな歓声と驚きの声が上がったのは言うまでもない。
■高速車も臨場!
全てのイベントがそうだとは言わないが、地方で開催されるイベントでは駐車場の確保を目的に会場までシャトルバスが運行されていることが多い。そのほとんどは無料なので、行楽シーズンは特にチェックしていただきたい。 当該エリアに路線を持つ事業者のバスでも、普段は運用されない車両が臨時的に充当される等のマニアには貴重なシーンに出会えるかもしれない。イベントを楽しむのはもちろんだが、シャトルバスという一味違った楽しみを見つけてみるのもいいだろう。