ソースネクストが『AI本格翻訳』をリリース オフラインで使用可能な買い切り式の機械翻訳ソフト
ソースネクストが、AIオフライン翻訳ソフト『AI本格翻訳』を発売した。価格は19,800円(税込)で、買い切りのダウンロード式だ。発売日の11月21日はメディア向けの発表会がおこなわれ、ソースネクスト株式会社 代表取締役社長 兼 COO・小嶋智彰氏が登壇、製品の紹介や開発に至った経緯が語られた。 【画像】ビッグテックに迫る翻訳精度を実現 AI本格翻訳、Google翻訳、DeepLのBLEUスコアを比較した図 『AI本格翻訳』が大きな強みとしているのは、買い切り・ダウンロード方式のソフトウェアであるという点。PC本体にアプリをインストールして解析・テキスト生成をおこなうため、通信環境を必要としない。 なお、翻訳の精度は、同社の調査によればBLEUスコア基準でGoogle翻訳にわずかに劣る程度であるという。翻訳にかかる時間は一般的なオンラインサービスと比べて遅いが、オフライン環境化でも利用できるため、機密情報や個人情報を扱うようなシーンでも、セキュアな環境で使用することができるのは大きな利点だ。 対応OSはWindows10/11で、推奨CPUはIntel Core i7 8750H以上、推奨メモリ16GB以上、インストール容量は約1GB以上。テキスト翻訳のほか、OSCを利用した画像翻訳、テキストを含む文書ファイル(対応形式:doc/docx/xls/ppt/pptx/pdf)からの翻訳にも対応する。ただし、ファイル翻訳を使用するにはMicrosoft Officeがインストールされている必要がある。 ソースネクストが社会人1,000人を対象に実施した「翻訳サービスの利用に関するアンケート」では、全体の75%以上がなんらかのオンライン翻訳サービスを利用しており、おおむね翻訳精度に満足している一方で、情報漏洩などセキュリティ面を感じている人が多かったという。特に大手企業に勤務している人の51.3%がセキュリティ面に不安を感じており、また55.1%が勤務先でオンライン翻訳サービスの利用を禁止、または制限するルールが設けられていると回答。小嶋氏は、これが今回の『AI本格翻訳』を開発するに至ったきっかけだと話した。 なお、発売時点では「日英翻訳」のみ可能だが、今後他言語への対応も目指すという。そのほか、2025年3月を目処に単語の辞書登録機能を追加する予定とのことで、さらに利便性が向上がする見込みだ。
リアルサウンド編集部