「地検捜査は不十分」鹿児島県警本部長を告発したが不起訴、検察審査会に不服申し立て 東京の出版社長
鹿児島県警の情報漏えい事件を巡り、県警がウェブメディア(福岡市)を強制捜査したことは公務員職権乱用の疑いがあるなどとして、野川明輝本部長らを告発していた「リーダーズノート出版」(東京都)の木村浩一郎社長(63)は10日、鹿児島地検の不起訴処分を不服として、鹿児島検察審査会に審査申立書を送ったと明らかにした。処分は5日付。 トップに隠ぺい疑惑の鹿児島県警 強制捜査の手法にも疑義あがる「令状の提示なし。押収パソコンからHDデータを同意なく消去された」 福岡のウェブメディアが苦情申出書を提出
申立書によると、県警が強制捜査で取材データを押収し、その資料から捜索容疑以外の取材源を洗い出して逮捕した疑いがあるなどとした。地検の捜査は不十分であり、国民の納得も得られていないと強調している。 6月14日付の告発では、ウェブメディアが県警の不祥事に関する記事を載せていたことを背景に「報道機関の言論の自由を奪う由々しき事態だ」などと指摘していた。
南日本新聞 | 鹿児島
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