驚きの真実!サプリで病気にならないために。きちんと効くサプリメントの摂り方を管理栄養士が指南
「サプリは健康のための万能薬」という神話はもはや崩れてしまったけれど、「食事がおろそかでもサプリがあれば大丈夫」と思っている人は多いのでは? 実はそのサプリ、まったく身体のためになっていないのかもしれない。はっきり言って、効果ゼロかも。まずはサプリとはどういうものかを知ったうえで、そのサプリがきちんと効く摂り方を実践しよう!
お話を聞いたのは管理栄養士 篠原絵里佳さん
「私は、鉄(ビタミンB群や葉酸、亜鉛も配合されているもの)とエクオールをのんでいます。ときどき、ビタミンB群も取り入れています。サプリは上限量は決められていますが、その範囲内であれば、減らして飲んでもよいものです。食事量をみながら、調整しています」 Profile●日本抗加齢医学会認定指導士、睡眠改善インストラクター、上級睡眠健康指導士、野菜ソムリエプロ。総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。長年の臨床経験から、体の中から健康に美しくなる生活習慣を見出し、わかりやすく発信することを得意とする。また、働く女性の健康支援に注力し、フィーカレディースクリニックにて、栄養相談・睡眠相談を担当
サプリは食品!
日本では、サプリメントという言葉に定義はない。サプリメントは、不足する成分を補う「栄養補助食品」を意味し、医薬品ではなく食品。食品は、一般の食品と、「体に脂肪がつきにくい」「一時的な疲労感の緩和」といった表現が認められている保健機能食品(機能性表示食品、栄養機能食品、特定保健用食品)に分けられ、サプリメントはこのどちらにも含まれる。 ちなみに食品には「●●に効く」というような効果効能を謳うことができないので、食品であるサプリメントも同様。サプリメントを含め食品には、「これだけを食べれば健康になれる」というものは存在しない。さまざまな食品を組み合わせて、栄養バランスの良い食事をとることで、健康になれる。
粒によって含有量が異なる!?
「パッケージに記載されている通りの栄養素が、記載通りに含まれているかどうか」、答えはNO。 栄養素の中には熱に弱い特性のものもある。サプリメントを製造する際に、高温や高圧がかかる製法により、熱に弱い栄養素が減ったり、栄養素が変性している可能性もある。つまり、パッケージに書かれたとおりに栄養成分が入っていないケースが実は多い。 サプリメントに含まれるビタミン・ミネラルなどの栄養素の量は、マイナス20%~プラス50%くらいまでの測定誤差の許容範囲(*1)が設定されているため、測定した結果が表示を下回っても制度的には許される。配合量はいわばメーカーの「目標値」。表示通りに栄養素が含まれていないケースが多い、ということを念頭に置いて、サプリメントを過信せず、食事を整えながら、あくまでも補助的に摂り入れるようにしよう。