「令和に見事復活」「同じ改変でも明暗が」 2024秋「マンガ原作」ドラマ、序盤の反応は?
2024年秋、注目すべきはアニメだけじゃない!
2024年も10月に入り、各局では秋クールのアニメやドラマが放送を開始する時期となりました。 【画像】え…っ? 「ちょっと布の面積増えた?」「でもドキドキする」 こちらが「腹筋も美しい」と話題の実写『ウイングマン』のアオイです(3枚) 「普段地上波のドラマは観ていない」という方も多いかもしれませんが、2024年秋は『嘘解きレトリック』(作:都戸利津)や『無能の鷹』(作:はんざき朝未)、『放課後カルテ』(作:日生マユ)など、数々の人気マンガを原作とする実写ドラマが多数放送されています。 なかには1話からさまざまな反応を呼んだ作品もありました。 ※この記事では『ウイングマン』『その着せ替え人形は恋をする』『連続ドラマW ゴールデンカムイ-北海道刺青囚人争奪編-』『それぞれの孤独のグルメ』第1話以降のネタバレを含みます。 ●『ウイングマン』 『電影少女』や『I”s』で知られる桂正和先生の代表作『ウイングマン』は、生誕40年を迎える今年、ついに実写ドラマ化されました。 今作は変身ヒーローに憧れる中学生「広野健太」が、異次元から突如現れた謎の美少女「アオイ」の持つ「ドリムノート」の力で、自作のヒーロー「ウイングマン」に変身するストーリーです。実写化が発表された際は「令和にウイングマンが実写化されるとは思わなかった」と驚きつつ、監督(アクション監督も兼任)がウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズなど多数の特撮ドラマを成功に導いた坂本浩一さんということもあり「最新のCGでかっこいい仕上がりになりそう」「待ちに待った実写化」「原作直撃世代のファンの監督だから信頼できる」と、期待の声が多く寄せられていました。 実写ドラマでは健太が高校生になっているほか、自作のスーツでヒーロー活動に勤しむ健太が動画配信者に撮影されるシーンなど今の時代に合わせた改変もありましたが、「原作が現代にうまいこと落とし込んでて不自然じゃない」と原作ファンも納得しているようです。 また、健太を演じるのが『仮面ライダー』の主人公「本郷猛」を演じた藤岡弘、さんを父に持つ藤岡真威人さんであったり、健太の部屋に実在の特撮グッズが所狭しと並んでいたりと特撮ファンにもうれしいポイントが多くあり、「戦闘シーンで主題歌が流れるの特撮っぽい」「敵が来た時に部屋から戦いやすい場所に行くのが特撮あるあるで良かった」と、意外な点に注目している声も出ていました。 そして監修やキャラクターデザインを担当している桂先生もX(旧:Twitter)のアカウントで衣装や小道具のデザイン画を公開しているほか、こだわりのポイントを解説しており、ドラマの放送とあわせてチェックするのも新たな発見があるかもしれません。 放送枠が30分弱のため、1話はウイングマンの本格的バトルはこれから、というところで終わってしまいましたが、ハイクオリティなアクション、CGにも期待が集まっています。 ●『その着せ替え人形は恋をする』 2018年より「ヤングガンガン」で連載されているマンガ『その着せ替え人形(ビスクドール)は恋をする(通称:着せ恋)』(作:福田晋一)は、男子ながら雛人形が好きで祖父の師事を受けながら制作する「頭師(かしらし)を目指す主人公「五条新菜(ごじょう わかな)」が、ヒロインでクラスの人気者の美少女「喜多川海夢(きたがわ まりん)」に趣味を知られたことをきっかけにコスプレ衣装を作ることとなるストーリーが話題を呼び、2022年にはアニメ化を果たしました。 さらに2024年秋には、ついに『着せ恋』の実写ドラマも放送開始されましたが、原作及びアニメの人気が高すぎるがゆえに、実写化が発表された際はどこまで原作に近づけるのか不安視する人が続出していました。 実写ドラマ第1話では、五条(演:野村康太)に海夢(演:永瀬莉子)がコスプレをしたいキャラ「雫たん(黒江雫)」とその作品『ヌル女2』について語るシーンが、対面ではなくメッセージアプリになっているほか、作品名に五条が真顔で「なんですって?」と聞き返す場面がなくなっているなど、細かい部分での改変が見られ、違和感を覚えた原作ファンの声がSNSに多数寄せられています。 オタク趣味を語る海夢のハイテンションさと五条のギャップが生み出すギャグ要素も、実写ドラマでは薄くなっており、「『なんですって?』がないのは痛かった」「雫たんの魅力を熱弁するのは被服室で直接会ってる時だから面白いのに」といった意見も少なくありませんでした。 そして、五条の自宅に海夢が押しかけ、衣装制作のために採寸をする第2話も、原作からの改変が目立っています。原作では採寸しやすいよう水着を着てきた海夢に焦りながらもなんとか採寸を終わらせる展開でしたが、実写ドラマでは緊張のあまり五条が断念、結局海夢が採寸したと思われる描写になっていました。 深夜ドラマとはいえ地上波のため、原作よりも露出度の低い水着になっていたのは仕方ない部分ですが、念願のコスプレ衣装製作で大胆な行動に出る海夢と、内心どぎまぎしながらも海夢の「好き」に向き合う五条を照らし合わせる重要なシーンです。 さらに五条は「祖父の影響で幼い頃から頭師になる夢を持っているキャラクター」であったはずが、「じいちゃんの跡継げるのが俺しかいないんで、まあ仕方なく」と海夢に話すシーンがあり、「本気で雛人形が好きで頭師になりたい五条くんがそんなこと言うか?」と、違和感を持ち怒りを示す声もありました。このセリフは後に五条の本心ではなかったことが明かされますが、それでも「嘘でも五条くんにそんなセリフ言わせないでほしかった」という反応は少なくありません。 「露出少ないのは地上波なんで仕方ないと思います」「似てないって言われてたけど実写の喜多川さんは動くと悪くない」「ドラマの着せ恋、そんなに悪くないとおもうんだけどなぁ……アニメが超出来が良かっただけであって」「ドラマとしてはきちんとしてて悪くないから継続して見てる。エロっぽいとこかなり抑えて大好きなものにまっすぐなギャルと好きに引け目があった男の子の話に落とし込んでるというか、話の芯はブレてないと思う」などの擁護の声もあり、まだまだこれからどうなるのか注目したいところです。