“生きた心地しない”ギリギリ強制引退回避が続いた41歳競輪選手「勝ち上がることが重要。今期は余裕持って12月を迎えたい」
別府競輪のモーニング7「みんなの競輪杯(F2)」は7日、2日目を開催。3レースのチャレンジ選抜に出走した舟元権造(41歳・大阪=92期)に話を聞いた。 11月に入り、今期も期末が近づいてきた。30人の代謝制度に気が気ではない選手も多いだろう。最近は代謝争いの常連になっているのが舟元権造だ。 「前々期も前期も31位でした(前々期は33位?)。この1年間は生きた心地がしなかった。前期は奈良の最終日3Rで3着ならセーフ、4着ならアウトという状況。前の2Rを走った練習仲間の奥森敏が(ラストランを終えて)花束をもらったりしていて、自分はどうなっちゃうんだろうって。あの緊張感といったら、もうね。1年間苦しかったし、今期は30位付近にはなりたくない」 前々期は3期平均が67.77(67.75がアウト)で、前期にいたっては最終走の3着が決め手となってボーダーぎりぎりの31位(67.78、67.76がアウト)で生き延びた。「今期こそは」と思うのは自然な流れだろう。 「去年の7月の落車で左肩の腱板が断裂してしまった。今も2割くらいしかくっついていなくて、左手をこれ以上、上げると痛い(写真)。でもそんなことも言っていられない。あっせん停止だった10月は一生懸命、練習できた。あのドキドキのしんどさを考えたら、練習で10本もがくことなんか。時間が経てば息も整うので。いい着を狙うんだったら初手からどんどん競りに行った方がいいけど、それだと7着になるリスクも高まる。それなら3、4着をコンスタントに取って勝ち上がっていく方が重要。今回も4、3着。最終日は一般回りじゃなく、選抜に勝ち上がることができて良かった。今節で点数も上げられた。状態も悪かった頃を考えれば、良くなっている。余裕を持って12月を迎えたいですね」 今開催に入る前の3期平均は68.03で65位。初日は予選4着で68点、2日目は選抜3着で71点を獲得した。最終日に一般と選抜を走るのは大きく違う。仮に同じ4着でも一般は67点しか与えられず、選抜だと75点になる。たとえ7着でも69点(一般だと61点)で平均点を上げられる。今年も残り2か月を切った。舟元の今後の戦いにも注目していきたい。(netkeirin特派員)