姫路の魅力、お城だけじゃない 「ネコ」の手借りて名所㏚ 有志ら創作物語やイベント企画
「姫路に来てハッピーにゃん」を合言葉に、ネコでまちを盛り上げようというユニークな計画が進んでいる。その名も「はりま猫伝説プロジェクト」。姫路におけるネコにまつわる歴史や文化を題材に、物語の創作やイベント開催などを企画する。発起人の山下千鶴さん(66)は「ネコ好きの人も、そうでない人も姫路に足を運んでもらえるきっかけをつくりたい」と意気込む。(橘高 声) 【写真】プロジェクトについて話し合う山下千鶴さん(右端)とメンバー 兵庫県姫路市本町で招き猫専門店「ひめふく」を営む山下さん。店を訪れる観光客から、姫路城以外の観光地をよく尋ねられるという。ただ、彼らが宿泊するのはほとんどが神戸や大阪。市内の書写山円教寺などを勧めても「遠い」と言われてしまうことが多かった。 そこで姫路を巡って楽しんでもらう方法はないかと考え、思い付いたのが毎日店で囲まれている「ネコ」の手を借りることだった。 山下さんはまず、同市四郷町見野の見野古墳群で2007年、ネコのものとされる足跡が付いた土器が発掘されたことに着目。姫路を舞台にネコを主人公にした物語をつくり、観光の一助にしようと考えた。 24年6月に同プロジェクトを立ち上げ、店の顧客らに参加を呼びかけた。チラシを作成して、交流サイト(SNS)に投稿し、約15人のネコ好きが集まった。 同12月下旬、プロジェクトの2回目となる会合が同市本町のイーグレひめじであった。この日は、物語の内容やイベント案について意見を出し合った。 参加者からは「土器に足跡を付けたネコがよみがえり、姫路の名所を旅するストーリーはどうか」「ネコに関連した商品を販売するマルシェを開いては」などの提案があった。 招き猫が大好きという参加者の一人は「招き猫は地域によって顔が違い、集めるのが楽しい。姫路らしい招き猫をつくり、新たな名産にしたい」と力を込める。革工房を営む小田雅也さん(63)は「ネコをモチーフにした小物を作り、プロジェクトを盛り上げたい」と話す。 同プロジェクトは常時メンバーを募集している。問い合わせは山下さんTEL079・286・8550