ディック・アレン氏が殿堂入り 1190グラムのバット使用で特大アーチを連発したスラッガー
1980年以前に野球界に貢献した人物を対象に、米野球殿堂選出を検討する「クラシックエラコミッティー」は8日(日本時間9日)、ディック・アレン氏(故人)とデーブ・パーカー氏(73)を選出した。16人による選考委員会投票で75%以上の得票率を獲得すれば殿堂入りとなり、1960年代から70年代に活躍したディック・アレン氏は13票を得て殿堂入りした。 アレン氏は1963年、フィリーズでデビューした右打ちのスラッガー。2年目の64年には29本塁打、13三塁打、91打点で新人王受賞。ホワイトソックス時代の1972年には本塁打と打点の2冠王となってMVP。通算351本塁打、1119打点、打率2割9分2厘でOPSは・912を誇った。2020年にはフィリーズが、殿堂入りしていない選手としては初めてアレンの背番号「15」を永久欠番とした。 1966年、初の屋根付き球場アストロドームに人工芝が敷かれた際に「馬が食わない代物(芝生)の上でプレー出来るか」というコメントは有名だ。また、MLB公式サイトによれば、使用したバットは1190グラムの超重量。そのバットでフィリーズ時代、本拠コニー・マックスタジアムの400フィート(約123メートル)の広さの右中間フェンス後方にある65フィート(約18・2メートル)の高さの広告板を越える大アーチを放ったこともあり、現在のようなスタットキャストのシステムがあれば、どれくらいの飛距離だったろうかと書かれるほどのパワーの持ち主でもあった。
報知新聞社