なぜプロ野球の「外国人選手」は活躍できなくなったのか? 日米で大きく異なる「ストライクゾーン」がもたらす日本球界「ガラパゴス化」の危機
求められるストライクゾーンの厳格化
以上の要因が絡み合い、外国人打者はNPBで思うような力を発揮できずにいる。彼らの持つ力が劣るというより、日米の環境の違いに苦しんでいる部分が大きいのではないだろうか。 かつて“助っ人”と言われた外国人選手が実力を発揮しにくい環境は、NPBにとってもマイナス要素と言える。古くはランディ・バース(元阪神)やウォーレン・クロマティ(元巨人)、アレックス・カブレラ(元西武)らの外国人打者が強打で球界を盛り上げてきた。だが近年、環境の違いもあり、“ダメ外国人”のレッテルを貼られる打者があまりにも増えている。 世界に目を向けると今季、韓国のプロ野球(KBO)はロボット審判を導入した。おそらく今後、世界的にこの流れは広まっていくだろう。それくらいテクノロジーは進化している。 NPBでもロボット審判は取り入れるべきかはさておき、改めてストライクゾーンの厳格な適用を行うべきではないだろうか。 中島大輔 1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライター、編集者として活動。05年からセルティックの中村俊輔を4年間密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『プロ野球 FA宣言の闇』。2013年から中南米野球の取材を行い、2017年に上梓した『中南米野球はなぜ強いのか』(ともに亜紀書房)がミズノスポーツライター賞の優秀賞。その他の著書に『野球消滅』(新潮新書)と『人を育てる名監督の教え』(双葉社)がある。最新作に『山本由伸 常識を変える投球術』(新潮新書)。 デイリー新潮編集部
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