入社した職場での「新人歓迎会」の参加を正直断りたいです。「マイナス評価」になるのでしょうか…
「職場で新人歓迎会が行われることになったけれど、正直行きたくない」と思う方もいるのではないでしょうか。 しかし同時に「歓迎会に顔を出さないと周りからひんしゅくを買ったり、人事評価が下がったりするのではないか」と心配な方もいるかもしれません。 職場のイベントに付き合わないと、上司や同僚との関係が崩れないか心配なところです。そこで本記事では、職場のイベントと評価に関連性があるか、国のガイドラインをベースに解説します。
新人歓迎会は「労働時間外」となる可能性がある
厚生労働省による「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、労働時間とは「使用者(会社)の指揮命令下に置かれている時間」としています。 使用者の指示により作業している時間はもちろん、以下のような時間も労働時間にあたります。 ●使用者の指示により、就業を命じられた業務に必要な準備行為や業務終了後の業務に関連した後始末を事業場内で行った時間 ●使用者からの指示があったときにすぐ業務に従事するよう求められており、労働から離れることが保障されていない状態での待機時間 ●参加することが業務上義務づけられている研修や教育訓練の受講、使用者の指示で業務に必要な学習等を行った時間 では新人歓迎会はどうかというと、強制参加でなく「任意参加」であれば「使用者の指揮命令下」に置かれていないといえるでしょう。よって労働時間に該当しないと考えられます。
労働時間外での評価は妥当とはいえない
会社は労働者を雇うときに、労働契約を結びます。労働契約では就業時間が定められており、労働時間外において労働者は拘束されません。そうであれば、労働時間外のイベントである新人歓迎会に参加しないからといって、労働者の評価が下がることは妥当といえないでしょう。 参加が任意である以上、「新人歓迎会に参加しないから評価を下げる」「会社の飲み会に来ないと減給する」と会社側が主張することは認められないと考えられます。