【詳報】32歳山本氏が初当選 和歌山県みなべ町長選
和歌山県みなべ町長選と町議選が29日に投開票され、町長選は無所属新顔で元町議の山本秀平氏(32)が4393票を獲得し、無所属新顔で会社役員、早川正志氏(72)を1336票差で破って初当選した。当日有権者数は9840人、投票率は76・80%だった。 【和歌山県みなべ町長選の動画はこちら】 現職の死去に伴う町長選は、南部町と南部川村が合併し、みなべ町が誕生した2004年以来20年ぶりだったが、投票率は04年(89・89%)より13・09ポイント下回った。20年の町議選(75・70%)よりは1・1ポイント上がった。 山本氏は4月に町議を辞職し、立候補を表明した。町議の経験や、町民の声を重視した政策をアピールし「未来を見据えたまちづくり」を強調。先人がつくり守ってきた「魅力ある豊かなみなべ町」を次世代につなげたい、子どもたちが残りたいと思えるまちづくりを実現したいとし、「一緒に未来をつくっていこう」と訴え、支持を固めた。 32歳という若さへの期待や、住民との対話を重視した地道な活動などが奏功した。 早川氏は、5選を目指していた小谷芳正町長が8月7日に死去した後、小谷氏の後援会から「民間のノウハウを熟知した人に、ぜひ」との要請を受け、8月下旬に立候補を決意した。 「安心安全で健康な町づくり」をキャッチフレーズに、防災や働きながら子育てできる環境づくり、次世代の地域医療の整備、第1次産業の振興などを訴え、準備期間が短い中で健闘したが、及ばなかった。 ■現職が涙のむ みなべ町議選 13人が立候補した任期満了に伴う町議選(定数12)は、みなべ町で2人目となる女性議員が誕生。現職1人が涙をのんだ。共産党は候補者を擁立できず、みなべ町の発足以来初めて議席を失った。
紀伊民報