被災地の夜、追悼の光 「思い出すきっかけに」
東日本大震災の被災地で11日、竹灯籠や花火、キャンドルを使った夜の行事が開かれた。 児童74人、教職員10人が犠牲となった宮城県石巻市立大川小では、広場に円を描くように竹灯籠が並べられた。実行委員長佐藤和隆さん(57)は三男雄樹君=当時(12)=を亡くした。「13年たつと、被災者の心の中ですら、風化が始まってしまう。思い出すきっかけにしてほしい」と話す。 岩手県釜石市の海岸では「夜空への献花」として花火が打ち上げられた。5歳の娘と訪れた釜石市の井筒千絵子さん(40)は、両親を亡くした。「特別な日」と話し、夜空を彩る花火を見上げていた。