老舗鶏問屋に学ぶ!鍋を格上げさせる鶏肉の基礎知識と丸鶏のさばき方
さばき方を拝見!
<1> 胸側を上にし、よく切れるペティナイフで脚の付け根へ切れ目を入れる。 <2> 左右同じように切り込みを入れたら、親指で押し上げるようにして脚を広げる。 <3> 身をひっくり返し脚の骨に沿って刃を入れる。脚を引っ張りながらナイフを骨の方に傾けると良い。 <4> 肉が離れたら、脚を引っ張りあげると皮が剥がれていく。つながった皮を切る。もう片足も同様に。 <5> 首皮を伸ばしナイフを差し入れる。骨に沿って横に滑らすように皮を切る。ここが焼き鳥の皮の部分。 <6> 首の皮を左手で引っ張って持ち上げ、手に巻き込むようにして位置を固定する。 <7> 首の根元に骨と骨のくぼみがあるので、そこに刃を差し込み、手前に引くように切っていく。 <8> 胸骨の方へナイフを傾けて少しずつ筋を切り進めていく。左手でも肉を割いていく。 <9> 骨を切り落とす。 <10> 露出した骨を右手でつかみ、一気にひきはがす。 <11> ここで内臓を処理する。いわゆるレバーやハツの部分。 <12> くるぶしのあたりに刃を差し入れるが、貫通させないこと。骨に沿って、ふくらはぎから太ももの方へ切り進む。 <13> 膝の関節の隙間に刃を入れて折る。抜きでてきた骨に付随する筋を切る。 <14> 筋を包丁で抑え、身から引き離すようにして骨を外す。 <15> くるぶしの上にナイフの背を当て、スナップを利かせて骨を折る。 <16> ひっくり返し、骨、小骨、筋を包丁で抑え、外していく。 <17> 脚先にナイフでそっと切れ目を入れるが、貫通させないこと。 <18> 指を入れ、アキレス健をつかみ、引っ張り出す。 <19> 軟骨部分に刃を入れてかかとを切り落とす。 <20> 皮も切り落とす。 <21> 手羽元を骨に沿って切り落とす。 <22> ささみ肉の周りについている膜をそっと剥がしていく。肉を切らないように注意。 <23> ささみの先に刃を入れたまま、くるっと身を回転させるようにして、ささみを外す。 <24> 鶏ガラ。これをお湯に入れれば、ガラスープが取れる。白濁であれば内臓はついたまま、透明であれば、内臓を取ったものを使う。
教えてくれた人
鳥藤 代表取締役社長 鈴木昌樹 明治40年、鶏肉専門の問屋として浅草に創業。関東大震災の後、築地へ移転。現在4代目。鶏料理が食べられる築地分店も人気。 写真=宮本信義/文=みやのさやか
buono編集部